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現代自動車グループのトップに君臨する鄭夢九会長=1月2日、ソウル(ロイター)

 韓国の自動車市場で、輸入車販売が絶好調だ。一方、韓国メディアによると、2014年の現代・起亜自動車の市場占有率(シェア)は1998年の両社の経営統合以来、初めて7割を切ったことが分かった。現代自では、米国で燃費表示の水増し問題が発覚したほか、スポーツ用多目的車(SUV)の雨漏りも指摘され、ブランドイメージ低下が悩みだが、自由貿易協定による影響が裏目に出ているとの指摘もある。マザーマーケット(主力市場)の韓国市場で、韓国メーカーにいったい何が起きているのか-。

輸入車販売は25%増

 「現代・起亜に危険信号」。朝鮮日報(電子版)は今月、刺激的なタイトルで現代自と傘下の起亜自の韓国での販売状況を伝えた。

 それによると国内シェアは69・2%で、09年に比べれば7ポイント縮小。1998年の経営統合以来、初めて7割を切ったことを踏まえ、「輸入車業者が若者を狙い、中低価格モデルを投入したのは非常に脅威だ」との専門家の意見を紹介した。

 韓国メーカー5社の14年の同国内の新車販売台数の合計は前年比5・8%増。一方で、韓国輸入自動車協会が発表した14年の輸入車販売台数は、前年比25・5%増の高い伸びを記録した。両者の勢いの違いがくっきりとしている。

 韓国経済新聞によると、2010年から14年までの年平均増加率は24・8%にのぼる。輸入車が占める乗用車市場でのシェアは13・9%を占め、10年に比べて、7%も拡大していた。

 ブランド別では、BMWが21・5%増で輸入車として初めて4万台を超えて最多。2位は1・4倍増のメルセデスベンツ。続いてフォルクスワーゲン、アウディと上位4位までをドイツ車ブランドが占めた。

 ポルシェやベントレーを含めたフォルクスワーゲングループの韓国での販売台数は6万台に達して、韓国の双龍自動車の6万9036台に匹敵する規模になった。

 韓国メーカーは、欧州勢を中心とした海外メーカーにシェアを侵食されているのが現実だ。

自由貿易協定の恩恵は欧州勢に?

 海外勢に衰えはない。それは統計にも現れている。

 聯合ニュースによると、欧州連合(EU)との自動車の貿易収支が1990年以降で初めて赤字に転落する公算だという。

 背景にあるのは、2011年7月に発効した欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)の影響だ。昨年に1・5リットルを超える車の関税の完全撤廃で、欧州車の価格競争力が一段と高まっている。
韓国の自動車業界が恩恵を期待していたFTAは、むしろ“裏目”出ている可能性があるという。

 そのうえ、外国為替市場での円安、ウォン高傾向が韓国の輸出企業の業績を圧迫。韓国の14年の自動車生産は、12年からの減少傾向から抜け出したものの、前年比0・1%増にとどまる。

 日本勢でも、日産自動車の高級車ブランド「インフィニティ」が人気。朝鮮日報(電子版)はスポーツセダンQ50の輸入車市場で旋風を起こしているとし、「今年の中型輸入車市場を大きく塗り替えるのではないか」と報じた。

 14年はトヨタ自動車が世界販売台数で1千万台を突破。ライバルがひしめく中、韓国の自動車業界は厳しいビジネス環境に立たされている。

燃費水増し問題が尾を引く

 もちろん苦しいのは、経済情勢のせいだけではない。自らの失態も尾を引いている。

 2012年に米国で発覚した燃費性能の過大表示による、いわゆる「燃費水増し問題」をめぐっては、現代自と起亜が、1億ドル(約114億円)の制裁金を払うことで昨年11月にようやく決着。その間、スポーツ用多目的車(SUV)では、大雨などで車内に水が入り込む「雨漏り」欠陥まで指摘され、ブランドイメージの毀損に悩まされ続けてきた。

 危機感が募る現代自だが、それでも、労使対立が収まることはない。

 昨夏はストライキなどの影響で、現代自動の14年7~9月期の営業利益が前年同期比18%減の4年ぶりの低水準を記録。工場の稼働率の低下が響いたからだ。

 為替と貿易外交、ブランド競争力、労使問題-悩み多き自動車メーカーの姿は、足踏みが続く韓国経済の課題を象徴しているようだ。

http://www.sankei.com/west/news/150119/wst1501190003-n1.html
http://www.sankei.com/west/news/150119/wst1501190003-n2.html
http://www.sankei.com/west/news/150119/wst1501190003-n3.html