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:2014/11/13(木) 09:09:34.57 ID:
【時視各角】韓日FTAが竜の目だ
2014年11月13日08時25分 [ 中央日報/中央日報日本語版]

人の脳は初めて得た情報を後に得た情報よりもよく記憶する。その結果、後ほど接した情報は最初の情報がどういうものかによって大きく左右される。最初の情報が間違って入力されれば、本当のことでも信じなくなる理由だ。心理学では「初頭効果(primacy effect)」というが、白紙には先に描く者が主ということだ。

韓日自由貿易協定(FTA)に関連し、私にとって初頭効果は康奉均(カン・ボンギュン)元財政経済部長官だ。2003年秋に彼は寄稿した。韓日中FTAの意味と効果を整理した文章だった。要旨はこうだ。「韓中、韓日FTAが我々の生きる道だ。韓日、韓中はFTAができても日中はできない。両国国民の間隙は我々よりはるかに広くて大きい。我々が中間で日中をつなげば北東アジアが平和に繁栄できる。それが経済はもちろん、外交・安保にも最善だ」

この時から康奉均の韓日中FTA論は詩人キム・チュンス氏の詩句のように「私に近づいて花になった」。康奉均は金大中(キム・デジュン)政権の経済首席秘書官を務めた。韓日FTAは1998年に日本を訪問した金大中大統領が初めて話した。当時、金大統領は「21世紀新韓日パートナーシップ計画」の冒頭で、韓日FTAを取り上げた。康奉均は当時、金大統領と韓日FTAについて深く共感し、時間が経過すると、これを「韓日中FTA北東アジア平和繁栄論」に拡大再生産したのだろう。

私は以前から「康奉均初頭効果」を抜け出してみようとしたが、うまくいかなかった。韓日中FTAが話題になるたびに私は彼に尋ねた。「まだ韓日中FTAが答えなのか」と。彼の返答はいつも「そうだ」だった。10年ほど歳月が流れ、韓日中の政治・経済・外交地形が大きく変わったが、むしろ彼の韓日中FTA論はさらに強まった。韓中FTAが妥結した翌日の11日、私はまた彼に電話をした。数カ月の病苦のため声に力がなかったが、彼の返答はやはりそうだった。

--韓中FTAが妥結した。次は日本か。

そうだ。日本を引き込んで韓日中FTAに進み、北東アジアが一つの塊にならなければいけない。日本も中国市場なしに生存できないので、大きな刺激を受けたはずだ。鉄は熱いうちに打てだ。韓日FTAに弾みがつく適期だ

--韓日関係は最悪だが。

「なおさらFTAが答えとなる。政治は負担になるが、FTAはそれよりましだ。経済を前面に出せば安倍首相や朴槿恵(パク・クネ)大統領も動きやすくなる。我々が先に手を差し出して積極的に動かなければいけない。中国とのFTA交渉ルールを我々が先に決めただけに、それだけ有利だ。日本も我々のルールに従うしかない

--韓中FTAで十分なのでは。韓日FTAで追加で得られるものは多くないようだ。

「中国は日米が環太平洋経済連携協定(TPP)を通じて中国をのけ者にすると考えている。韓中FTAにはそれを防ごうという中国の意志がかなり反映された。親中ではないのかという日米の視線が我々には負担だ。韓日FTAがこうした負担を大きく減らすだろう。韓日FTAは米中の覇権争いで韓半島(朝鮮半島)の主体的繁栄を約束する保証書とになる可能性がある

彼の韓日中FTA論はこれが終わらない。彼は「北を入れてこそ初めて完成品になる」と述べた。「北を改革させるのは難しいが、開放させるのは比較的容易だ。開放されれば改革は自ずとついてくる。そのためには韓日中FTAの枠で北を柔軟にさせなければいけない。形式も正しく、北の抵抗感も減らすことができる」。

彼はミャンマーモデルを例に挙げた。オバマ大統領は中国牽制のために「悪の枢軸」「暴政の前哨基地」ミャンマーを再評価した。2009年から特使を派遣して援助を始め、経済制裁を解除した。その結果、ミャンマーは外資誘致や金融市場改革など本格的に改革・開放の道に向かっている。彼は確信した。「北をまずミャンマーのように作ること、そして北東アジア平和繁栄の道を開くこと、韓日FTAがその魔法の城を開くカギだ」

イ・ジョンジェ論説委員
http://japanese.joins.com/article/623/192623.html?servcode=100&sectcode=140&cloc=jp|main|top_news