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1新種のホケモン ★2020/01/25(土)08:28:18ID:CAP_USER.net
 記者が最近訪ねた京畿道安山市の半月工業団地には「工場売却」という掲示が目についた。3-4年前のこの場所では平日の夜間はもちろん、土曜日にも工場に灯りがともっていた。しかし、2017年から内需が低迷し、今年は輸出までもが急減したことで受注量が大きく減り、廃業する工場が出始めている。めっき業者60社余りのうち数カ所が閉鎖。廃業を検討中の業者は数えきれない。

 これは19年の韓国の中小企業が直面する現実を示す一断面にすぎない。江原道にある自動車部品メーカーA社は2年前に比べ、売り上げが30%減少した。従業員75人のうち11人を解雇した。うち5人は外国人労働者だ。1日10時間稼働していた生産ラインは現在は2-4時間の稼働にとどまっている。A社の経営者は「うちでは労働時間52時間上限制の心配はしていない。おのずと守れてしまうからだ」と話した。

 韓国の中小企業は630万社(2017年末)だ。そこで1599万人が働いている。企業数の99.9%、雇用の82.9%を背負う韓国経済の屋台骨だ。通貨危機や世界的な金融危機など大きな衝撃にも耐えてきた韓国の中小企業は内需景気の悪化、輸出不振、最低賃金の急上昇、労働時間の短縮という例のない四重苦に直面した。

ある中小企業の経営者は「酸素マスクで延命し、毎日毎日を持ちこたえ、死期を待つ存在だ」と嘆いた。本紙が取材した多くの中小企業が「つぶれゆく姿を見せたくない」「社名を書かないでほしい。経営が苦しいというと、銀行がいきなり訪ねてきて資金を回収しようとする」などと答えた。

■通貨危機後発のマイナス成長の危機

 中小製造業は昨年、マイナス成長の危機に直面した。通貨危機のピークだった1998年(マイナス2.01%)以降の21年間で初めてだ。韓国銀行によると、中小製造業の売上高は2017年に7.66%増加したが、18年は伸びが2.77%に縮小した。19年は1-3月がマイナス7.3%、マイナス0.5%を記録した。下半期に状況が改善したとしてもマイナス成長の危機だ。売上高も減少し、収益性の悪化を増収でカバーすることも限界に達した。

 中小製造業の経営者らはしきりに「通貨危機当時よりも厳しい」と言い、いくつかの理由を挙げた。

当時は内需が急速に冷え込んだが、ウォン相場の急落で輸出競争力が高まった。輸出でなんとか耐え忍ぶことができた格好だ。しかし、現在は内需だけでなく、輸出も厳しい状況だ。19年の輸出は10.3%減で、01年(12.7%減)、09年(13.9%減)以降で初めて2桁台の減少となった。 
 輸出が厳しいために内需に頼り、生き残りのためにダンピング受注競争が起きる悪循環だ。55年間にわたり印刷業を営んできたBさんは「既に借金の山があるので工場を閉鎖することもできず、損失が出ても受注しなければ、融資の借り換えもできない」と話した。Bさんは「印刷業界は既に1枚当たり『ウォン』ではなく、『チョン』(ウォンの補助通貨単位、1ウォン=100チョン)で価格を決めており、単価が30年前の水準にまで低下した」と話した。金属工業組合所属の経営者Cさんは「共倒れの状況だ」と語った。

■半数が潜在的「ゾンビ企業」

 借金で延命する企業も増えている。韓国銀行によると、営業利益で融資の利払いを賄えない中小企業(インタレスト・カバレッジ・レシオが1未満)は18年時点で47.2%となり、14年に比べ9ポイントも増えた。

中小製造業の2社に1社が潜在的「ゾンビ企業」ということになる。
 最低賃金の引き上げと労働時間の制限は火に油を注いだ。フレームメーカーの経営者Dさんは「通貨危機当時は政府が企業支援に取り組んだが、現在は政府が製造業の事業をさらにやりにくくしている」と指摘した。金型メーカーの社長は「製品価格が韓国の半額の中国企業と競争できたのは、韓国が昼夜分かたずに工場を稼働し、納期を20-30日早めることができたからだ。労働時間の週52時間上限制で『納期』という唯一の武器まで奪われた」と話した。このメーカーは苦肉の策として、52時間上限制の適用を回避するため、従業員を58人から49人に削減した。豆腐業者を経営するEさんは「最近2年間で最低賃金は30%上昇したが、納品単価は10-15%低下した。妻と息子、娘だけの家族企業になってしまい、『社長』と呼ばれるのもきまりが悪い」と語った。

 釜山にある溶接業者の経営者は「政府関係者は『製造業を営む人は愛国者だ』と言うが、そういう言葉は一番聞きたくない」と話した。理由を尋ねると、「国を愛して犠牲になった人の中で、成功した子孫はいるだろうか」と反問された。

安山=ヤン・モドゥム記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2020012480027

2020/01/25 06:02