韓国 Flag 

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:2014/09/07(日) 08:48:48.90 ID:
ソース(Yahoo・朝鮮日報) 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140906-00000959-chosun-kr

 韓国で名の知られた中堅企業に勤めるAさん(28)=女性=は「今でもときどき借金を返す夢を見る」と話す。名門私立大を卒業したAさんは、大学6年間を家賃15万ウォン(現在のレートで約1万5000円、以下同じ)の部屋で過ごした。窓がなく、身長165センチの彼女が寝ころぶとつま先が壁に付いてしまうくらい狭い部屋だった。「こじきのような暮らしをしながら、いつも家庭教師を3-4件ずつ掛け持ちしていた」という。

 それでも、大学の学費どころか生活費をねん出するのもやっとだった。皆と同じように面接対策塾やTOEIC・TOEFL対策塾に通わなければ取り残されそうな気がしたため、こうした塾代に毎月100万ウォン(約10万円)を充てた。その上、専門書を買い、家賃を払うと生活費はほとんど残らず、コンビニのおにぎりや学食の2000ウォン(約200円)のメニューで腹を満たすしかなかった。毎学期借り入れていた学費ローンは、卒業するころには10件に増えていた。それぞれ利子の支払い日が異なり「一つでも払えず信用不良者になったらと思い、こつこつ払った」。毎月10件目の利子を払うと、ほっとして気が抜けたという。

 Aさんは典型的な「スチューデントプア」だった。韓国職業能力開発院のヤン・ジョンスン博士は、スチューデントプアを「社会に出るための就職準備費や学費などの支出が増え、貧困の沼にはまった世代」と定義し、就職に失敗すれば「プア」の悪循環は続くと語った。韓国職業能力開発院によると、大学生、大学院生、公務員試験対策塾や職業訓練機関の受講生、就職準備者の20代、計316万人余りのうち、一人世帯基準で月収入106万7731ウォン(約11万円)未満の約34万人(11%)が貧困世帯、すなわちスチューデントプアだ。「貧困世帯」とは、人口を所得に応じて1列に並べたとき、中間の世帯の収入の半分未満しか収入がない世帯を指す。

 スチューデントプアは卒業後、なんとか就職しても、しばらくは貧しさから抜け出せない。

 Aさんは6年かけて大学を卒業し、就職すると、学費ローン3000万ウォン(約310万円)の元利金の返済を始めた。毎月、月給の4分の1が返済に消えた。だが、狭苦しい部屋から家賃40万ウォン(約4万円)の部屋に引っ越せただけで満足だった。入社3年目の昨年10月、ようやく最後の元利金を返済したAさんを、会社の同僚らは「よくやった」とほめ、ささやかなお祝いパーティーを開いてくれた。

 「やっと苦労が終わった」と喜んでいたそのとき、母親から電話がかかってきた。別の学費ローン360万ウォン(約37万円)の返済を忘れており、このままでは信用不良者になってしまうというのだ。慌てて銀行に駆け付けた。「お金を持ってきました! これで信用不良者になりませんよね?」。ローンを返して銀行を出たAさんは、思わずその場にしゃがみ込んで涙を流した。ついに借金を全部返したという喜びと、これまでの苦労を思う気持ちがないまぜになった涙だった。

 貧しい大学生や就職準備中の若者は過去にも存在した。彼らは苦学生と呼ばれたが、就職さえすれば貧困から抜け出すことができた。だが、今は就職が難しい時代だ。就業ポータルサイトのインクルートによると、四年制大学に在籍する大学生数は2005年の185万9000人から12年には210万3000人に24万4000人増えたが、同期間、有価証券市場の上場企業の新入社員採用規模は9000人しか増えていない。

>>2以降に続く)