1:2014/02/12(水) 14:20:13.93 ID:
米国から「米中の間で二股外交するな」とクギをさされた韓国。朴槿恵政権は海洋勢力側に引き返すのか。相変わらず日本叩きをしながら中国に寄って行くのか。
木村幹・神戸大学大学院教授と展開を読む(司会は田中太郎・日経ビジネス副編集長)。

木村:鈴置さんとのこれまでの対談でも、ずっと観察してきた韓国の中国シフト。朴槿恵外交を支持してきた保守メディアが、ついに2013年秋頃から「中国に寄り過ぎてもまずい」と主張し始めました(「天動説で四面楚歌に陥った韓国」参照)。

日本についても「これ以上関係が悪くなれば支障が出かねない。実利のために関係を改善すべきだ」との記事が載るようになりました。最近では、日本を活用すべきとの意味で「用日」との表現も使われています。メディアの主張に留まらず外交部や、青瓦台(大統領府)周辺の人々も、ほぼ同じ時期に「日本との関係を立て直そう」と動き出しています。

ただ、韓国政府の「本丸」である朴槿恵大統領と最側近がどう考えているのか、はっきりしません。果たしてメディアや外交部の「焦り」が青瓦台の中枢部にも共有されているのか……。言えることは、日本だけではなく中国や米国との関係も含め、韓国外交が変わるか否かの潮目にあるということです。

-なぜ、韓国は外交を見直そうとしているのですか。

木村:まず大きかったのが「中国にすり寄り過ぎだぞ」との米国からの警告でしょう。象徴的なのがバイデン副大統領の朴槿恵大統領に対する「米国の反対側に賭けるな」という趣旨の発言(12月6日)です(「靖国で『しめた!』と叫んだ韓国だが…」参照)。

実は米国はその前の、ヘーゲル国防長官の朴槿恵大統領との会談(9月30日)の頃から「安倍晋三首相には靖国神社には行かせない。代わりに日本の集団的自衛権の行使は認めよ」と韓国に迫っていた、と理解しています。日本の集団的自衛権の行使は、米国の北東アジア戦略の利益になります。一時は韓国政府もこの要求を受け入れようとしました。しかし「日本の集団的自衛権には絶対反対」という韓国世論と、その影響を受けた与党の反対の前に挫折してしまった。

こうして韓国が日米との距離をうまくとれないでいる間に、中国が防空識別圏の設定を宣言するに至りました(11月23日)。中国との関係は極めて良好と信じていた韓国にとって、これは衝撃でした。事前通告がなかったのみならず、中国はあたかも韓国を試すかのように韓国の識別圏の一部にかぶせてきたからです。また、韓国の識別圏には入っていなかったのですが、韓国が管轄権を主張してきた離於島という暗礁の上空も、中国は自分の識別圏に含めました(「読み違えた中国、その中国に傾く韓国」参照)。

米中双方との強固な友好関係こそが朴槿恵外交の基軸です。
しかしいずれも揺れ始めたので、韓国は戦略の修正を余儀なくされたのです。


-2013年末の安倍首相の靖国訪問で、日本との関係改善の試みにブレーキはかからないのですか?

木村:多くの日本人の予想を裏切って、韓国側の改善への働きかけはまだ続いています。

-なぜでしょう。韓国民はそれに反対しませんか。

鈴置:韓国人は「反日・卑日」に少々飽きていたのです。通常「反日」カードは、レームダックに陥った任期末期の政権がカンフル剤として使います。しかし、朴槿恵大統領の場合は政権出帆前から繰り出しました。「朴槿恵の反日」ももう1年たちます。その前の李明博政権末期から通算すると「反日」は1年半に及びます。

さすがにこれだけ続けると、国民和合の強力なカードたる「反日」も賞味期限が切れ始めたのです。日本との関係改善に対し、国民からさほど反対は出ないと韓国政府は読んでいるのでしょう。

木村:「飽きた」というのは、ぴったりの表現かもしれません。韓国の世論調査にもそれが表れています。例えば2013年12月中旬に日韓両国でアンケートし、ソウル新聞が1月6日に掲載したものです(グラフ参照)。
 fabd3d06.jpg


(続く)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140209/259489/?n_cid=nbpnbo_top_updt&rt=nocnt
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140209/259489/?P=2