イメージ 傘 雨

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:2014/07/08(火) 10:30:51.85 ID:
ソース(JBPress、姫田小夏氏)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41126

 今年の梅雨は、しとしと降る長雨どころか、傘をもへし折るような局地的豪雨が特徴だ。関東各地ではゲリラ豪雨や大粒の雹に見舞われた。道路や線路の冠水、床上浸水や崖崩れの被害なども報道されている。

 異
常気象は中国も同じだ。干ばつ、雹、濃霧など、自然災害に占める“気象災害”の割合は7割を超える。地域差もあるが、最も深刻な点は「雨が降らない」ことにある。その結果、中国は「慢性的な水不足」に陥っている。特に一昨年から昨年にかけて渇水状態が続いた。669都市のうち水不足に陥っている都市は400に達する。また中国人1人当たりの平均水資源占有量は約2200立法メートルと、世界平均の3割にも満たない。 

■水質汚染が水不足を助長

 ここ数年、北京を中心とした中国北部における水不足は際立っている。中国紙は「2011年、北京の1人当たりの水資源は134立法メートル、天津では116立法メートルであり、干ばつの状況は中東のヨルダンや北アフリカのリビアに等しい」と報じる。

 北京ではすでに、水を大量に使用する製糸業やセメント業などの工場を閉鎖したが、その一方ではゴルフ場やスーパー銭湯などの「水を大量に使用するサービス業」が拡大を見せている。

 中国南部の雲南省では2014年6月、ある公聴会が開かれた。雲南省では4年連続の干ばつと急速な都市化による供水人口の増加から深刻な水不足に直面しており、省都の昆明市では人工降雨や人工防雹など「人工的に天気を操作する方法」を積極的に取り入れようとしている。公聴会の目的は、一般住民に人工降雨への理解を求めることにあった。

 さらに、水質汚染が水不足を助長する。2014年4月、「甘粛省蘭州市の水道水から、安全基準を大幅に上回るベンゼンが検出された」と報じられた。原因は27年前の爆発事故で漏れた油が地下水に混入したためだという。

 こうした水質汚染の事例は数え上げればきりがない。中国南部は基本的に水資源が豊富だとされているが、多くの川が汚染されている。ゴミ処理場の近くを取水場にしていたメーカーもあり、最近はボトリングされた飲料水でも安心して飲めない。上海駅で乗客に無料で配られるのはチベット産の飲料水だ。ついにチベットブランドが「安心」の代名詞になる時代になったのだ。

■水を取引の対象に

 そんな中国において、水資源の確保は国家の重要課題となっている。

 中国が近年、熱心に研究しているのが「水利権取引制度の確立」である。これは、水資源の豊富なエリアの水を、不足するエリアに譲渡することで解決しようというものだ。いくつかの都市で水の量的取引が実験的に行われている。

 例えば2000年、浙江省内において義烏市が東陽市から毎年5000立法メートルの永久使用権を2億元で購入した。これは中国全土において画期的な事例となった。

 目下、中国各地でこうした取り組みが試みられているものの、「中国で水資源は国家に帰属し、省や市などはその権利がない、自ずと水利権取引は成り立たない」とする専門家の意見もある。

 現在中国で行われているのは水の「量的取引」である。「権利の取引」となれば市場化を原則としなければならず「水法」の見直しを迫られるため、一筋縄ではいかないのが現実だ。

 水利権取引制度は海外で先例がある。例えば、オーストラリアのマレー・ダーリング川流域のニューサウスウェールズ州における、慢性的な枯渇を解決するための「用水取引制度」がそれだ。また、チリの水利権制度は水利権を私的財産として認めている。

 だが、これらは極めてまれな例である。資源・食糧問題研究所(東京都中央区)で代表を務める柴田明夫氏は次のように語る。「水利権の売買などは、水がよほど希少価値を帯びなければ成り立ちません。中国が今、取引制度を確立しようとしているのは、中国の水不足が相当深刻であることを物語っています」

>>2以降に続く)