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1名無しさん@涙目です。2018/03/03(土)10:05:35.76ID:+SaY3WzG0●.netPLT(13121)

(社説)プーチン演説 無責任な軍拡競争だ

力には力で、核には核で、対抗する。あたかも冷戦時代に戻ったかのような軍拡の宣伝に、深い危機感を抱く。

ロシアのプーチン大統領が施政方針を示す演説をした。社会問題から語り始めたものの、途中からは新兵器発表会とでもいうべき異様な雰囲気となった。

原子力エンジンにより事実上無制限に飛ぶ巡航ミサイルや、核兵器を積める無人潜水艦など、開発中の兵器の威力を大画面の動画で誇示した。

尋常ではない演説には、米国への対抗を強調し、強い指導者像を国内外にアピールしたい意図があるのは明らかだ。

トランプ米政権は「力による平和」を唱え、爆発力を弱めた「使いやすい核兵器」でロシアを牽制(けんせい)する方針を示している。プーチン氏は「たとえ小さな核でも、使用されれば核で報復する」と断言した。

米ロ両国が核開発競争に走るだけでなく、核使用のハードルを互いに低め合うという悪夢のような状況が現実のものになりつつある。

核不拡散条約(NPT)に加盟している両国は、核軍縮に取り組む国際的な義務を負っている。それに逆行してNPT体制をないがしろにすれば、国際的な核開発の広がりを誘発するおそれがある。

そんな懸念をよそに、核の2大保有国が軍拡をめぐり非難の応酬を続けるのは無責任な態度というほかない。無益な威嚇をやめて、軍縮への道を探る理性を取り戻すべきである。

ロシアでは今月、6年に一度の大統領選がある。4選が確実視されるプーチン氏の演説は、国民に向けた公約という意味合いを持つ。プーチン氏は、大国としてのプライドを保てるのは自分だけだというメッセージを送ろうとしたのだろう。

ソ連崩壊後のロシアの窮状を振り返り、「誰も我々の言うことを聞こうとしなかったが、今こそ聞いてもらおう」と強調した。だが、国民に被害者意識を植え付け、外敵の存在をてこに求心力を高める手法は危うい。

残念なことに、国際的な協力関係については駆け足で触れただけで、対日関係には言及しなかった。一方、ロシアによるクリミア併合を機に欧米や日本が科した制裁については「ロシアの封じ込めは不発に終わった」とし、強気を示した。

自国の正当化に終始し、他国が抱く懸念に真剣に向き合おうとしない。そんな姿勢は、国際社会に大きな不安を与え、自らの孤立を深めるだけだという現実をロシアは直視すべきだ。

朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/DA3S13384912.html