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1: 鴉 ★ 2017/12/10 19:01:45.58 ID:CAP_USER.net
【コラム】韓国軍の兵力削減、現場は大丈夫か

 今年6月と8月、韓半島(朝鮮半島)海域を担当する米第7艦隊で常識的には理解できないとんでもない事故が相次いだ。最先端の艦船の代名詞であるイージス艦2隻が民間の船舶と衝突し、乗組員17人が死亡した。艦船の修理費用は数千億ウォンに達するとみられる。

 イージス艦のレーダーは1000キロメートル離れた目標物もとらえるというが、どうしてこんな事故が起きたのか。米軍の調査結果は専門家の予想通りだった。激務による乗組員の疲労などが影響したことが判明したのだ。米海軍が先月発表した艦隊総合検討報告書によると、米第7艦隊は過去数年、通常の作戦以外にも北朝鮮や中国の軍事的脅威に対応するため、戦力を分散配置し、許容量以上の任務を遂行してきた。乗組員の基本的な技量、チームワーク、作戦の安全などにも問題点が発見された。

 米第7艦隊のイージス艦事故は、先端兵器の比重が高まる現代戦でも結局は人が最も重要だという平凡な真理を再確認したものだ。どれだけ強い軍隊であっても人と装備が不足し、疲労度が高まったり、将兵の熟練度が低下したりすれば問題が生じるということだ。

 韓国軍でも「人」の問題でこれまでにない嵐が吹き荒れようとしている。来年から2022年まで5年間、毎年2万人以上、合計で13万人の兵力が削減されるからだ。韓国軍の総兵力は現在の63万人から50万人に減少する。当初52万2000人に削減する計画だったが、文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後、削減規模が上積みされた。兵力削減は大半が陸軍だ。毎年2個師団以上に相当する約2万5000人が減る計算だ。大規模な兵力削減で組織調整の対象となる大隊は2000個を超える。大規模削減の理由は、兵力資源の減少と国防改革だ。少子化で2020年代には入隊者が大幅に減るため、陸軍などは骨身を削り、先進国型の先端軍隊に生まれ変わることを目指している。

 韓国軍には兵力削減以外に兵役期間の18カ月への短縮も待ち構えている。現在の兵役(陸軍・海兵隊)は21カ月だ。兵役期間が3カ月短縮されると、兵士の入れ替わり周期が速まり、兵力が4万人削減されるのと同様の効果をもたらす。まさに泣きっ面にハチだ。兵力縮小問題を解消するには、兵役を延長するか、最低限現状を維持すべきだ。

 むしろ兵役を短縮するというのだから軍にとっては酷だ。兵役期間が21カ月から18カ月に短縮されると、兵士の非熟練率は57%から67%に高まる。ROTC(学軍士官候補生=予備役将校訓練課程)など短期将校の確保も困難になりそうだ。実際に2007年に兵役期間が24カ月から21カ月に短縮された際、短期将校の志願者が15~20%減少した。
 
 韓国政府はそうした問題を解決するため、将校・副士官などの幹部の比率を高め江、精鋭化を図り、先端兵器の導入で戦力を補強する考えだ。しかし、その中心となる副士官の確保が当初予定よりも遅れている。熟練兵の不足問題を解決するために導入した有給志願兵も志願が低迷し、当初の2万5000人から5500人体制に縮小せざるを得ない状況だ。

 兵力削減を補強するさまざまな兵器の導入も問題だ。現政権発足後、毎年国内総生産(GDP)の0.1%相当額を国防費の増額に充てるとしているが、優先順位は北朝鮮の核・ミサイルによる脅威の高まりに対処する「キルチェーン」などの構築に集中している。兵力削減を補完するための従来型兵器の増強は後回しだ。

 さらにそうした問題の対策を立てて推進する将校の定期異動が明確な理由なく2カ月近く遅れており、軍がざわついている。
 
 もちろん大陸間弾道ミサイル(ICBM)火星15型の発射に伴う北朝鮮の核・ミサイル問題は韓国にとって最大の安全保障上の懸案だ。しかし、最も基本的で重要な軍の兵力・人事問題に弱点が生じれば、北朝鮮の核・ミサイルへの備えも揺るぎかねない。

ユ・ヨンウォン論説委員・軍事専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2017120801762