1:2017/03/22(水) 23:33:58.05 ID:
 海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦(DDH)の「かが」が就役した22日、式典が行われた横浜市のジャパンマリンユナイテッド磯子工場には複数の香港メディアが取材に詰めかけ、中国の関心の高さをうかがわせた。

 「わが国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増している」

 自衛艦旗授与式でこう述べた小林鷹之防衛政務官の念頭にあったのも、海洋進出を強める中国に他ならない。

 平成16年には、中国海軍の原子力潜水艦が沖縄県の石垣島と宮古島の間の領海内を潜航したまま通過し、政府が海上警備行動を発令する事態も起きた。防衛省の分析によると、中国は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載するジン級や、静粛性に優れた最新鋭ユアン級など潜水艦約60隻を保有している。

 相手に発見されずに攻撃や弾道ミサイルの発射ができる潜水艦は、アジア太平洋地域に展開する米空母にとってもやっかいな存在だ。中国はチョークポイント(水上の要衝)で米空母を待ち伏せし、台湾海峡や中国本土に近づけさせないことを狙う。

 こうした潜水艦を探索、追尾する役割を担うのが、「かが」を含むDDHが搭載する哨戒ヘリだ。「かが」の就役でDDHは4隻態勢となり、海自関係者は「訓練と修理に1隻ずつ回しても残りの2隻は常に即応可能となった」と意義を強調する。

 中国が「かが」の就役に関心を寄せるのは、対潜戦能力の向上だけが理由ではない。改修を施せば、戦闘機が発着艦する可能性もあるためだ。

 海自はDDHによる戦闘機運用の検討自体を否定するが、耐熱性の高い甲板に張り替えれば技術的には可能となる。米軍岩国基地(山口県岩国市)に配備されている最新鋭ステルス戦闘機F35は垂直離着陸が可能なタイプで、海自のDDHと米軍のF35による共同運用が実現すれば中国にとって脅威となる。

 ただ、本格的な運用には整備員の配置や関連設備の追加などが必要で、実現に向けたハードルは高い。それでも海自幹部は声を潜める。

 「給油や緊急着陸などに対応する形なら、F35の離着艦はありうるかもしれない。その場合は、日米同盟の絆がさらに強化されることになるだろう」(小野晋史)

http://www.sankei.com/politics/news/170322/plt1703220027-n1.html
http://www.sankei.com/politics/news/170322/plt1703220027-n2.html


海上自衛隊の護衛艦「かが」の艦上で自衛艦旗掲揚が行われ、敬礼する隊員ら=22日、神奈川県横浜市磯子区(菊本和人撮影)
 


海上自衛隊の護衛艦「かが」の艦上、艦橋の前方にあるSeaRAM近接防衛システム=22日午前、神奈川県横浜市磯子区(菊本和人撮影)
 

海上自衛隊の護衛艦「かが」の艦上の前方にあるファランクス近接防衛システム=22日午前、神奈川県横浜市磯子区(菊本和人撮影)
 

海上自衛隊最大のヘリコプター搭載型護衛艦「かが」が就役、艦上で敬礼する隊員=22日午前、横浜市磯子区
 
  
=管理人補足=