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1:2017/03/22(水) 11:15:07.04 ID:
 韓国経済が混迷を深めている。米国の景気拡大に伴って、多くの先進国や新興国が回復基調をたどる中、「一人負け」の状態との指摘さえ、市場関係者から出てきた。

 家計に負債が重くのしかかり内需が低迷。財閥企業は不祥事に揺れ、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備を背景にした中国の圧力が外需をむしばむ。THAAD問題で株価が冴えない「打撃銘柄」も目立ってきた。

「禁韓令」打撃銘柄

 韓国株式市場に異変が起きている。化粧品やエンターテイメント、レジャー関連銘柄が売り込まれ、上値が重くなっているのだ。THAADの韓国配備をめぐり、韓流スターや韓国製品を中国市場から締め出す、いわゆる「禁韓令」が影響。これらの業種が、その打撃をまともに食らうとの見方が強いためだ。

 韓国がTHAAD配備を決定したのは昨年7月。韓国最大の化粧品メーカー、アモーレパシフィックの株価は大きく変動した。今年3月には、昨年7月初旬に比べて一時、40%超も下落。韓国ブランドの化粧品は、中国で人気が高く、免税品店で購入される定番商品だけに、売り上げへの影響が懸念されている。

「韓流」追い出しでエンタメ銘柄も

 韓国の3大芸能事務所の株価も低調だ。

 SMエンタテインメント、YGエンターテインメント、JYPエンターテインメントの各銘柄は、昨年7月に比べて4割~3割程度に値下がり。日本でもなじみ深い韓流スターのペ・ヨンジュン氏らが出資したコンテンツ事業会社、キーイーストも3割程度下落するなど、芸能関連株は不振に陥っている。サムスングループの一流ホテル、新羅ホテル株も昨年7月より、値を大きく下げている。

 実際、韓国経済新聞(電子版)の金融情報会社を通じた調査によると、「報復」で被害が及ぶ恐れのあるこうした業種の時価総額は、この半年で27兆ウォン(2兆7000億円)も吹き飛んだ。7月8日以降、化粧品関連銘柄の時価総額は3割超、免税店・レジャー業種で2割弱減ったという。

財閥改革で不透明感

 韓国経済が置かれた窮状は、ほかの先進国や新興国よりも深刻だ。

 米国では、追加利上げに踏み切り、日本では賃金の上昇傾向が続く。隠れ負債の温床とされるシャドーバンキング(影の銀行)のコントロールに苦心しながらも中国では、劇的な景気失速の懸念が後退しつつある。世界経済の安定化で新興国にも恩恵が及ぶ中で、韓国の出遅れ感は否めない。

 「一人負けに近い様相を呈している」。第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミストが2月下旬に公表したリポートでは、韓国経済についてこう言及。国内情勢不安に加えて、中国との関係悪化などがマクロ経済の成長を下押しするリスクを指摘した。

 韓国経済の「時限爆弾」ともいわれる家計債務残高は国内総生産比で8割にのぼり、個人消費が鈍化。内需の支えが細っている。韓国経済を牽引する財閥企業は、朴槿恵政権下でのスキャンダルに大揺れ。サムスングループの事実上の経営トップ、李在鎔氏が贈賄などの罪に問われる事態となり、世論の財閥への風あたりは強い。

 5月9日にも実施される大統領選後には、財閥改革が問題になるとみられるが、やり方によっては企業の成長力を損なうことになりかねない。

韓国の中国依存に弱み

 そこにきて、頼みの外需が中国の圧力で一段と弱まる恐れが高まっている。

 中国当局は3月3日、韓国旅行の事実上の中止を呼びかける通知を発出した。

 2016年に韓国を訪れた外国人観光客は1724万人で、このうち半数を中国人が占める。韓国では、来年の平昌・冬季五輪に向けて観光客の増加への期待もあったが、中国旅行の取りやめが相次げば、それどころではない。

 韓国の対中輸出の依存度は極めて高い。聯合ニュースによると対中輸出割合は、韓国は26%で、20カ国・地域(G20)の平均(6・8%)を大きく上回り、日本の17・5%よりも高い水準にあるという。

 THAAD配備を強硬に批判する中国に屈しない場合、韓国は経済構造の見直しを迫られる可能性がある。韓国・次期政権の重い課題だ。

http://www.sankei.com/west/news/170322/wst1703220004-n1.html