1:2017/03/17(金) 22:56:57.94 ID:
 THAADの韓国配備をめぐり、中国当局が国内旅行社に韓国行き旅行商品の販売中止を事実上指示した措置を受け、ソウルで中国人団体観光客の姿が見かけられなくなった。中国人旅行客に過度に依存してきた韓国観光業界にとって大打撃となっている。

 ソウルの繁華街・明洞。16日、いつも通り、大勢の人でにぎわっているかに見えたが、大声で話す中国人団体観光客は姿を消し、耳に入ってくるのは日本人観光客の日本語だった。店員らの呼び込みも中国語から日本語に変わっていた。

 中国人客で混み合ってきた化粧品店も閑散としていた。男性店長は「3月に入って中国人のお客さんは7~8割減った」と話す。中国語を話しても大半が台湾などからの客だという。「日本からのお客さんに期待したいが、大量に買う中国人と客単価が違うので…」と顔を曇らせた。

 中国当局は15日を期限に韓国旅行の取り扱い中止を通達。特にTHAAD配備地を提供した韓国ロッテグループが狙い撃ちされ、ロッテ免税店はサイバー攻撃を受けた。

 ロッテ免税店は売り上げの7割を中国人客が占めてきた。広報担当者は「3月から伸び悩み始めた」とし、4月以降、売り上げが明らかに落ちると予測する。日本や東南アジアからの客の呼び込みに力を入れているが、「国家政策次元の問題で、対応にも限界がある」と吐露した。

 昨年、韓国を訪れた外国人は約1720万人で、中国人は約806万人と半数近くを占める。2015年の中国人観光客の1人当たりの支出額は2391ドル(約27万円)と高く、訪韓客が半減した場合、96億ドル以上のマイナスとなる。

 中国人観光客のビザなし訪問を受け入れ、昨年306万人の中国人が訪れた南部、済州島の打撃は深刻だ。客激減で廃業手続きに入ったホテルも現れたという。韓国の航空各社は中国便の大幅減を発表した。

 韓国外務省は「中国の措置の不当性を提起し、早期解決を促す」としているが、抜本的解決策がないのが現状だ。2012年の尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化で、中国が日本への旅行を制限した際、譲歩せずに乗り切った日本に「学ぶべきだ」との指摘も多い。(ソウル 桜井紀雄)

http://www.sankei.com/world/news/170317/wor1703170031-n1.html
http://www.sankei.com/world/news/170317/wor1703170031-n2.html

>>2以降に続く)


ソウル中心部の繁華街、明洞の通り。中国語表示が目立つが、中国人団体観光客は姿を消した=16日(桜井紀雄撮影)