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1:2017/03/05(日) 20:45:44.91 ID:
中国の全国人民代表大会(全人代=国会)に5日示された政府活動報告は、「大衆が激しい不満を示している問題」の深刻さを認め、解決に向けた政府の決意を強調した。膨大な貧困層の存在に象徴される経済格差はその一つだ。懸命な取り組みのアピールからは、不満が政府批判に転化するのを抑え、安定した社会を維持したい習近平政権の危機感が垣間見える。

李克強首相は政府活動報告で、国家目標である2020年までの「小康社会」(ややゆとりのある社会)実現にとって、貧困問題が「最も脆弱(ぜいじゃく)な部分だ」と訴えた。

1人当たりの年間収入が3000元(約5万円)程度を下回る農村の貧困人口は今も4335万人に上る。中国は20年までの貧困撲滅を目指し、農村のインフラ整備や社会保障の充実を加速させており、今年は1000万人以上を貧困から脱却させる計画。そのために中央予算には特別資金として、前年比3割増の861億元(約1兆4200億円)が計上された。

切り札となるのが生活や産業の育成に適さない山間地などからの集団移住だ。第13次5カ年計画期間(16~20年)中の移転人口は1000万人、今年はうち340万人が移住する。

しかし、これらが順調に進んでいるわけではない。多くが借金を抱える貧困層には、移転に伴う自己負担が重くのしかかる。四川省達州市の政治協商会議の調査報告書は、移転先に建設される一部の住宅地について、規模や外観を重視しすぎ、「人々の生活実態や長年の習慣、家庭の受け入れ能力に基づいていない」と批判した。

その後の生活でも「資金や技術がなく、事業を興すリーダーもおらず、産業が発展し人々が豊かになるのは困難だ」と指摘、移転が計画倒れになっている現状を明かした。

住み慣れた土地を離れても貧困から脱出できない。この状況は「貧しさが移転するだけ」とやゆされている。

中国では、見えや業績にこだわる官僚機構の弊害が目立ち、李首相は「成果の虚偽報告や水増しを厳しく取り締まる」方針も示した。「大衆から認められ、歴史の検証に耐え得る」(李首相)成果を挙げるのは容易でない。

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http://www.afpbb.com/articles/-/3120198