(イメージです。)
1:2017/02/27(月) 19:03:04.07 ID:
「福島の今を見て、食べて、感じてほしい」。福島市在住の韓国人女性、鄭玄実(チョン・ヒョンシル)さん(55)は言葉に力を込めた。

東京電力福島第1原発事故により母国で福島産などの食品輸入制限が続く中、風評被害解消のために若者や農家らを日本に招いてきた。福島で始めた日韓の草の根交流は17年。

今では古里と思う福島の復興を願い、人の輪を広げようと奔走する。

風評被害解消へ…農家や学生招く

「おいしい! 甘くて新鮮」。22日に福島市であった日韓の文化交流会。韓国の農家や農業関係者ら約100人が地元のリンゴや梨を頬張った。

招いたのは鄭さんが理事長を務めるNPO法人で、日韓文化交流基金と共催した。福島の農家訪問や農業を学ぶ学生との交流を通して福島の農産物の安全性を知ってもらうのが狙い。

鄭さんは「人と人が直接会うことで信頼関係ができる。風評被害解消への一歩になれば」と話す。

鄭さんは1984年、大学留学で来日。卒業後も日本の大学で韓国語を教え、結婚後、2000年から福島市で暮らす。

キムチ作りや韓国語講座などの文化交流を始め、06年にNPOを設立。「ふくしま」と「かんこく」を合わせて「ふくかんねっと」と名付けた。

東日本大震災で鄭さんや家族に大きな被害はなかったが、市内の避難所に被災者があふれた。キムチなどを届ける支援活動をするうち、皆で集まって支え合う場が必要と思い立ち、自宅を「いやしカフェ」として12年11月から開放した。

一方、韓国の親類・知人から帰国を勧める電話やメールが相次ぎ、一人息子を福島で育て続けることに心ない言葉も浴びた。精神的に追い込まれた時、心に浮かんだのが一緒に活動する仲間の顔だった。福島が古里になったと初めて思った。

「韓国での不安を取り除くには人々が生活している福島を見せるしかない」。15年に日韓文化交流基金の委託を受け、中高大学生ら170人と韓国の人気歌手を招待。

参加者から口コミが広がり、翌年も若者やアーティストを招いた。「人生で一番幸せな時間を過ごした福島に恩返ししたい」

毎日新聞【ガン・クリスティーナ、南茂芽育】
http://mainichi.jp/articles/20170227/k00/00e/040/159000c