(イメージです。)
1:2017/02/26(日) 01:10:48.94 ID:
 トランプ米大統領(70)が新設した国家通商会議(NTC)の委員長として経済面でのブレーンの地位を占める経済学者のピーター・ナバロ氏(67)の影響力に注目が集まっている。ナバロ氏は政権で最も鮮明な対中国強硬派。

 2011年の著書では中国の経済発展が米国に危機をもたらしていると主張し、為替操作国指定も辞さない姿勢で中国の不正な貿易慣行を改めさせるべきだと強く訴えた。ナバロ氏の立場には他の経済学者らから多くの批判が集まっているが、トランプ氏が打ち出す経済政策がナバロ氏の影響を受けていることは明らかで、ナバロ氏の存在感の重みが増している。

 「ピーターが米国の通商問題について書いた本を数年前に読んで、議論の明確さと徹底した調査に深く感銘を受けた」

 トランプ氏はナバロ氏をNTC委員長に起用すると発表した昨年12月21日の声明で、以前からナバロ氏の影響を受けてきたことを明らかにした。トランプ氏はナバロ氏を「ビジョンを持った経済学者だ」と称賛し、絶対の信頼を置く。

 米紙ワシントン・ポストによると、ナバロ氏は14、15日に議会上院で財政、通商政策を所管する財政委員会に対してブリーフィングを行い、二国間での自由貿易協定で各国と自由で公平な通商関係を目指すことや、貿易赤字削減の重要性などについて説明。為替操作に厳しく対処ための方策を検討するべきだとも訴えたという。

 こうしたナバロ氏の主張は11年の著書「デス・バイ・チャイナ(中国がもたらす死)」で詳しく説明されている。

 ナバロ氏が貿易赤字削減に強くこだわるのは、国家にとって製造業を維持することは経済面でも安全保障面でも重大な意義があるとの信念があるからだ。ナバロ氏は製造業はサービス業に比べて雇用創出効果が大きく、賃金も高いと指摘。また製造業の繁栄は技術開発の促進にもつながるため、長期的な経済力の維持にも有効だともしている。

 一方でナバロ氏は、中国が不正な補助金を中国企業に出すだけでなく、為替操作で人民元安誘導を行うことで、自国の製造業の輸出価格を低く抑え、米国の製造業の市場を奪ってきたと強調。また環境や労働に関する規制の緩さや知的財産の盗用の常態化といった中国国内の実態も中国に有利な状況を後押ししていると糾弾している。

 ナバロ氏が米政府に求めてきたのは中国との対決を恐れない姿勢だ。「早急に中国に対して、人民元安を是正しなければ適切な対抗措置をとることを伝えるべきだ」と主張し、中国が応じなければ「財務省が中国を為替操作国と指定し、米国の製造業を保護するための対抗措置をとることは当然だ」と断言する。

 こうしたナバロ氏の主張に対しては多くの経済学者から批判が出ている。恒常的に貿易赤字を抱える米国では貿易赤字の大きさが経済活動や雇用の弱さの表れだとはとはいえないことや、中国に対する強硬姿勢は中国からの報復措置を招いて「貿易戦争」に至る懸念があり、かえって米国経済にマイナスになるなどとの指摘は多い。

 しかし米国では歴代政権が中国との経済関係強化を目指す一方で、米国内での製造業の衰退が見過ごされてきたことは事実だ。またナバロ氏が指摘する中国の不正な貿易慣行はオバマ前政権下でも繰り返し指摘されてきた内容で、ナバロ氏だけが主張する極論というわけではない。こうした不正を是正することの重要性はナバロ氏を批判する側も認めているところだ。

 また「貿易戦争」を引き起こすとの懸念については、ナバロ氏は昨年9月に発表した論文で「米中はすでに貿易戦争の状態にある」と一蹴。自らが提案する政策は貿易戦争を終わらせるためのものだと位置づけている。

 トランプ氏は選挙戦中から、こうしたナバロ氏の主張の多くを演説などに取り入れてきた。製造業を取り戻し、米国を再び偉大にするというトランプ氏のスローガンは、現実に中国企業との競合にさらされる企業で働く製造業関係者の耳には心地よく響く。

http://www.sankei.com/premium/news/170225/prm1702250022-n1.html
http://www.sankei.com/premium/news/170225/prm1702250022-n2.html
http://www.sankei.com/premium/news/170225/prm1702250022-n3.html
http://www.sankei.com/premium/news/170225/prm1702250022-n4.html

>>2以降に続く)