1:2017/02/06(月) 01:36:46.33 ID:
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 トランプ米政権の誕生を受け、中国経済が「3と7のカベ」に直面している。

 輸出などでドルを稼いだ「人民経済の貯金」ともいえる中国の外貨準備高が、1月末の残高で約6年ぶりに3兆ドル(約340兆円)の大台を割り込む見通しとなった。7日にも発表される。さらに、トランプ相場でドル高が基調となった外国為替市場では、弱含みの人民元相場が対ドルで7・0元に急接近し、約9年ぶりの元安水準に陥っている。『3』兆ドルを割り込む貯金の取り崩しと1ドル=『7』元を突破する元安懸念は、中国経済にとって“ダブルパンチ”になりそうだ。

 輸入代金の決済や対外債務の返済、自国通貨の為替レート安定のために使われる外貨準備高。中国人民銀行によると、昨年12月末の段階で前月比410億ドル減の3兆105億ドル(約352兆円)で、2011年2月以来の3兆ドル割れに迫った=グラフ。

 高度経済成長で積み上げた中国の外貨準備高は、それまで世界一だった日本を06年に追い抜き、11年に3兆ドルの大台を突破した。だが、14年6月の3兆9932億ドルをピークに、4兆ドルを目前にして失速し、2年半で約4分の1の1兆ドル近く、日本円にして100兆円前後を失った。

 外貨準備高が3兆ドルを割り込む事態は、16年の経済成長率が26年ぶりの低い水準に落ち込むなど、鈍化が鮮明となった中国経済の衰退を象徴する。前年割れが続く輸出のマイナスや、外国企業による対中直接投資の手控えで、外貨獲得力が急速に弱まった。

 中国で外貨準備高の急減と元安には因果関係がある。

 成長鈍化による中国経済の先行き不透明感や元安による資産の目減り懸念から、中国の資産家や一部の国有企業などが海外への資金逃避を加速させた。これに対し、人民銀行は中国からの資金流出への規制を強める一方、為替相場安定を求めて外貨準備を取り崩しながら、ドル売り元買いの市場介入を続けたからだ。

 現在は1ドル=6・9元前後の水準にある元相場だが、16年通年で6・6%下落、大規模な切り下げがあった1994年以来の大きさだ。元の値下がりは3年連続となり、累計の下落率は12%を超えた。

 日本の場合は、円安傾向は輸出産業にプラスとみなされて株高を誘発するが、中国では人件費の高騰で輸出製品の国際競争力が大幅にそがれており、元安に振れても輸出が伸びる原動力にはならない構造的な問題を抱える。

 中国からの対米輸出額は昨年通年で5・9%のマイナスだった。だが、「トランプ旋風」は容赦なしだ。トランプ氏は大統領選を通じて中国の元安は自国の輸出を有利にするための戦術だと批判。「為替操作国」に指定して対抗する意向を示してきた。「米国第一」を掲げる対中強硬姿勢の“政治ショー”で、元がヤリ玉に挙げられた形だ。

 中国紙によると、人民銀行の易綱副総裁は1月下旬、元急落を防ぐためにドル売り元買いの為替介入を続けることは「弊害より利益の方が大きい」とし、為替操作国指定は「理屈に合わない」と牽制(けんせい)した。しかし、仮に人民銀行がトランプ政権に屈してドル売り元買いの市場介入を弱めれば、「外為市場では投資家がさらに元売りドル買いの圧力を強めて、元安が一段と加速する」(証券アナリスト)とみられている。

 市場経済の原理とは異なる次元で事態を複雑化させる問題もある。中国共産党の最高指導部の一部やお抱えの経済学者らが、世界一の外貨準備高こそが国家の強みや権威に直結するとの「重商主義」に凝り固まっていることだ。

http://www.sankei.com/premium/news/170205/prm1702050028-n1.html
http://www.sankei.com/premium/news/170205/prm1702050028-n2.html
http://www.sankei.com/premium/news/170205/prm1702050028-n3.html
http://www.sankei.com/premium/news/170205/prm1702050028-n4.html
http://www.sankei.com/premium/news/170205/prm1702050028-n5.html

>>2以降に続く)

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北京にある中国人民銀行本店。人民銀行はトランプ政権に翻弄されるのか(ロイター)