1:2017/02/04(土) 00:34:16.94 ID:
572430b8.jpg
世界主要国の若年層失業率
 
948be3b4.jpg
韓国では若者層の失業が深刻だ=韓国・ソウル


 現在の世界は、若年層失業率上昇という深刻な問題を抱えている。若年層とは、15歳から24歳までの若い世代のことだ。当たり前だが「失業率」であるため、あくまで労働市場に参加している若者に限定される。主婦や学生は、若年層失業者に含まれない。

 図の通り、ギリシャやスペインの若年層失業率は、何と約50%に達している(=これでも、以前よりは下がった)。さらに、イタリアが40%超え、フランスが約25%。英国、米国、中国、台湾などなど、主要国の若年層失業率が軒並み2ケタに達しているのが、現在の世界なのだ。

 韓国でももちろん、若年層の失業が問題化している。韓国の統計庁が1月11日に発表した「2016年 年間雇用動向」によると、16年の韓国の「青年失業率」は9・8%だった。すなわち、若い世代の10人に1人が仕事を見つけられない状況にあるのだ。

 注意しなければならないのは、韓国統計庁が発表した数値は「青年失業率」であり「若年層失業率」ではないという点だ。「青年」と「若年」の、何が違うのか。

 実は、韓国政府は若い世代の失業率について、国際標準の15-24歳「若年失業率」ではなく、オリジナルな15-29歳の「青年失業率」で公表しているのだ。当たり前だが、25歳から29歳までの若者は、15歳から24歳と比べると、仕事を得ている可能性が高い。すなわち、韓国の青年失業率は、若年層失業率よりも低くなる傾向がある。

 例により、統計マジックなのだが、韓国政府は若い世代の失業率を「低く見せる」ために、若年層失業率ではなく、青年失業率で発表を続けているのだ。もちろん「嘘」ではないものの、指標の定義について考えない人は、すぐにダマされる。

 ILO(国際労働機関)推定値の韓国の若年層失業率は、図の通り15年値で10・4%だった。16年の韓国は、前年比で明らかに雇用環境が悪化したため、若年層失業率は12%を上回っている可能性が高い。

 また、韓国は青年層(15-29歳)のニートの内、大卒以上と高学歴者が占める割合が、OECD(経済協力開発機構)加盟国の中で最も高い。OECD「16年雇用展望」によると、韓国は青年層ニートに大卒以上が占める割合が、何と42・5%に達する。

 大学を出たとしても、職がない。これが韓国の現実なのだ。

 翻って、わが国は、少子高齢化に端を発する生産年齢人口比率低下の影響で、若年層失業率が低下を続けている。直近の値は、何と4・9%(!)と、5%を切っている。圧倒的に「職がある」わが国の雇用が、韓国を含む諸外国に「狙われている」という現実を、日本国民は認識すべきなのだ。

 ■三橋貴明(みつはし・たかあき) 1969年、熊本県生まれ。経済評論家、中小企業診断士。大学卒業後、外資系IT業界数社に勤務。現在は「経世論研究所」所長。著書に『2017年 アメリカ大転換で分裂する世界 立ち上がる日本』(徳間書店)、『中国不要論』(小学館新書)など多数。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170203/frn1702031700001-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170203/frn1702031700001-n2.htm