1:2017/02/02(木) 01:38:22.29 ID:

安倍首相(右)と、トランプ大統領は「最高の同盟」を構築する(AP、ロイター)

 安倍晋三首相と、ドナルド・トランプ米大統領が、中国と北朝鮮の軍事的脅威への厳然とした認識で一致した。1月28日深夜の電話会談で確認した。トランプ氏は「2人で最高の同盟をつくろう」と呼びかけたという。「メキシコ国境の壁建設」や「難民やイスラム圏からの入国禁止」など、トランプ氏は過激な大統領令で批判を浴びているが、「対中強硬姿勢」を鮮明にしているアジア地域では「日本を欠くべからざるパートナーだ」と判断しているとみられる。ジャーナリストの山口敬之氏が、42分間に及んだ電話会談の全貌と、安倍政権の覚悟に迫った。

 突然発表された電話首脳会談。日米関係の重要性やアジア情勢について話し合った-というのが官邸の発表だが、具体的なやり取りは、ほとんど明らかにされていない。

 だが、取材を進めると、トランプ氏の発言は日本側の事前の予想とは、まったく異なるテイストだったことが分かった。

 トランプ氏は就任後も選挙中の発言に沿った強硬姿勢を維持し、有言実行の「強い大統領」であることを強調してきた。実際、ドイツやフランスとの電話首脳会談で、NATO(北大西洋条約機構)の米軍駐留経費の負担増を求め、同盟国との軋轢(あつれき)も辞さない姿勢を明確にした。

 このため、日本にも在日米軍駐留経費の全額負担や、日米貿易の不均衡是正など、厳しい要求を突きつけてくる可能性があった。日本政府側は緊張感を持って電話会談本番に臨んだ。

 ところが、いざ会談が始まると、トランプ氏は驚くほど友好的だったという。トランプ氏は会談冒頭、安倍首相にこんな風に語りかけた。

 「娘のイバンカが、安倍首相のことを絶賛しているんですよ」

 昨年11月、安倍首相は世界の首脳に先駆けて、トランプ氏とニューヨークの「トランプ・タワー」で会談した。そのとき、同席したのが長女のイバンカさんだった。

 この会談で安倍首相はトランプ氏に対し、中国の海洋進出によって緊張が高まっているアジア情勢と、それを受けた日米関係のあるべき姿について、時間を割いて持論を開陳した。

 その成果なのか、トランプ氏は電話会談で次のように続けた。

 「めったに人を褒めないイバンカが、安倍首相については『思慮深く、日米関係を深めていこうという意思とビジョンを持っている』と言うんだ」

 その後の電話会談も、一貫して友好的なムードで進められたという。

 注目されるのは、トランプ氏が独仏首脳に求めた「駐留米軍経費の負担増」に一切触れなかったことだ。そして、今月3日に来日するジェームズ・マティス国防長官について、トランプ氏は「彼は専門家で信頼している。いろいろ話してください」と述べたのである。

 この電話会談で、日本側は2つの教訓を得た。

 まず、40年に及ぶ軍歴と、該博(がいはく=物事に広く通じていること)な戦略知識を持つマティス氏を前面に出してきた以上、大統領選での「駐留経費を全額負担しなければ在日米軍を撤退する」というような主張は封印したものと判断されること。

 さらに、トランプ氏は「大統領令の連発」など国民に分かりやすい大方針を内外に宣言してみせるが、細部は信頼できる部下に任せる傾向がある-ということだった。

 そういう意味で、トランプ氏が電話会談で示した中国や北朝鮮の軍事的脅威への厳しい認識は、トランプ政権のアジア政策策定の基礎となるものであり、安倍首相の認識とほとんど一致した。

 だからこそ、トランプ氏は「2人で最高の同盟をつくろう」と呼びかけ、安倍首相も即座に同意したのである。一連のやり取りではっきりしたのは、異次元の「対中強硬姿勢」を明確にするトランプ氏にとって、「日本は欠くべからざるパートナー」であることだ。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170201/frn1702011130005-n1.htm

>>2以降に続く)