真田幸光真田幸光1:2017/01/31(火) 01:40:06.23 ID:
 厳しい経済状況の韓国が、日本との通貨スワップを望まないと言うのはなぜか。実は韓米中3カ国の問題だった。2つの大国の間を揺れ動く韓国のしたたかな戦略。日本はまたしても振り回されるのか?(取材・文/清談社)

慰安婦問題で初めて強硬な姿勢を取った日本政府

 釜山の日本総領事館前に慰安婦少女像が設置されたことで、日本は2015年12月の「慰安婦問題日韓合意」の精神に反するとして、対抗措置に長峰安政・駐韓大使と森本康敬・釜山総領事の一時帰国を履行した。これは今までの韓国に対する姿勢と比べれば強硬な措置だと言える。それに加えて通貨スワップ再開協議を中断し、次官級日韓ハイレベル経済協議も延期した。

 15年の「慰安婦問題日韓合意」は「不可逆的」な最終合意で、今後は非難し合うのを控え、「新しい日韓関係」を築く努力をしようというものだった。

 日本は最後のおわびを述べ、元慰安婦を支援する財団に10億円を拠出した。ところが2016年12月30日に新たに慰安婦少女像が設置されてしまった。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の代行を務める黄教安(ファンギョアン)首相が記者会見で「民間が設置した。政府が関与してあれこれ言うのは難しい状況だ」と述べたことで「不可逆的」がやはりというか、いとも簡単に覆された。

 設置を黙認した形になった韓国政府に対する抗議として行った「一時帰国」という強硬措置は、これまで韓国に謝り続けてきた日本が「慰安婦問題日韓合意」を盾に、ついに拳を振り上げたということである。「国際的な合意を守れない国を信用できない」として、通貨スワップ協議も中断した。


米中のあいだで曖昧なコウモリ外交を繰り広げる一方、「日本は弱い国だから何でも言うことを聞く」と思っているフシがある韓国。今回、日本は簡単に強硬姿勢を取り下げるべきではない Photo:YONHAP NEWS/AFLO

通貨スワップは日本に何のメリットもない

 ところで、この日韓通貨スワップ協定は、本当に必要なのか?「対抗措置」とした日本だが、メリットがあるのか。愛知淑徳大学教授、真田幸光氏に聞いた。

 「日本に必要かどうかと言われれば、必要はありません。日本にはメリットはほぼありません。そもそも韓国はスワップ再開を望んでいないと言っている。日本にもメリットがないのですから、必要ないのです。日本が通貨危機に陥る可能性はまずないでしょう」

 仮に円が破綻したとしても、世界で使えないウォンをもらっても何の意味もない。円ウォンスワップは、日本から韓国への一方的な恩恵ということだ。ではなぜ協議の再開を韓国は望まないのか。

 「韓国がいらないと言うのは、日本に対してではなく、中国を見て言っています。日本と早々にスワップを再開すると、中国がじゃあウチのスワップはいらないね、と言い出しかねない。韓国は中国に対して、スワップ延長してくれなければ日本と結んでしまうよ、というカードをチラつかせているのです」

 日本人が考えるより、韓国と中国の関係は密である。韓国企業の市場が中国本土に徐々に移行する中で、中国への擦り寄りを強めているのである。それが米中の関係悪化とともに冷え込んでいるという。

 「朴槿恵大統領は、地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD=サード)の在韓米軍配備を認めました。中国は自国を狙う兵器の承認は絶対ダメだと圧力をかけていた。だから中国は怒って、報復すると韓国を露骨に脅している。今後韓国が通貨危機に陥っても、中国は通貨スワップを発動しないのではないかと韓国は警戒しているわけです」

米中を怖がる韓国だが日本は「言うことを聞く国」扱い

 韓国では、マスコミも中国を悪く書くことはほとんどないようだ。それほど韓国は中国が怖いのだ。その中国の圧力を受けて、在韓米軍の望むTHAAD配備を長い間保留にしていた。しかしTHAAD配備を許可しなければ、今度は米国から怒られる。中国に怯えながらの受け入れだったのだ。

http://diamond.jp/articles/-/115873

>>2以降に続く)