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1:2016/12/08(木) 22:37:21.91 ID:
<朴政権の「機能停止」で権力の空白が続くなか、財閥の苦境と外部環境の悪化で韓国経済は三重苦に>

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人、崔順実(チェ・スンシル)の国政介入疑惑に端を発したスキャンダルは、朴自身が任期満了前の辞任を表明するなど政治危機に発展した。だが、その裏では経済危機も進行している。

 韓国経済を牛耳る巨大財閥には現在、強烈な向かい風が吹いている。サムスン電子や現代自動車の幹部は崔の財団への不透明な資金拠出に絡み、検察の事情聴取を受けた。国会も財閥トップを聴聞会に呼ぶ予定だ。

 ただでさえサムスンは、発火事故が続いたスマートフォン「ギャラクシーノート7」の生産中止で推定7兆ウォン(約6880億円)の損失を出した。ロッテグループは横領などの容疑で創業者や会長らが相次いで起訴されている。

 8月末には海運最大手の韓進海運が経営破綻。韓国政府は受注減にあえぐ造船業界支援のため、11兆ウォン(約1兆円)の公金投入を決めた。

 朴がどのタイミングで辞任するにせよ政権発足当初に掲げた「474政策(潜在成長率4%、雇用率70%、国民所得4万ドル)」の目標達成は厳しい情勢だ。輸出主導の経済発展モデルが限界を迎えたという見方も出ている。

 「好況時は、経済政策の指令塔不在でも大きな問題にはならないが、政策の調整が必要な今は心配な要素だ」と、弘益大学の全聖寅(チョン・ソンイン)教授は言う。

 第3四半期のGDPは前年比2・7%増で、前期の3・3%増から減速。「ノート7」騒動と現代自動車のストが響き、製造業が振るわなかった。

 景況感は低迷が続いている。ANZリサーチはこう指摘した。「経済活動は当面、弱含みの状態が続く公算が高い。持続的な家計債務の増大が、ふらつく景気を下支えする金融政策の余地を狭めている」

アジアのライバルに完敗

 家計債務は住宅ブームのあおりを受けて、6月末時点で1257兆ウォン(約122兆円)という歴史的水準まで膨らんだ。政府は今年、来年とも2・5%前後の経済成長を見込んでいるが、韓国経済研究院は今年第4四半期は前期比でマイナスに落ち込むと予測している。

 IMFは声明で、韓国経済は「多くの構造問題」に直面していると指摘。高齢化する人口、輸出依存、一部企業の脆弱性、労働市場のゆがみ、生産性の低さ、不十分なセーフティーネット、巨額の家計債務などを挙げ、格差と貧困も懸念材料とした。

 今年上半期に16年の成長率を2・7%と下方修正したOECD(経済協力開発機構)は17年の成長率予測についても、当初の3・6%から3・0%に、さらに2・6%へと2度も下方修正した。

 世界経済フォーラムが公表した最新の国際競争力ランキングで、韓国の順位は26位。28位の中国より上だが、日本(8位)、香港(9位)、台湾(14位)といったアジアのライバルに大きく後れを取った。

 通貨ウォンは10月、対ドルで3・7%下落。韓国総合株価指数(KOSPI)は1・7%の下落で、東アジア各国で最悪の数字だった。だが市場のいら立ちをよそに、国会では野党による朴の弾劾決議の検討が引き続き進められるなど、事態収拾が困難な状況が続いている。

 韓国経済は北朝鮮の核実験、旅客船セウォル号の沈没事件など、さまざまな衝撃を乗り越えてきた。だが財閥への逆風、外部環境の悪化、権力の空白という三重苦に見舞われる可能性が高まった今は、素早い危機からの脱却を願うことしかできない。

アンソニー・フェンゾム

From thediplomat.com

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/12/post-6498.php