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(イメージです。)
1:2016/12/06(火) 17:44:18.40 ID:
 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が任期満了前の辞任を表明した。ただ、「与野党が論議し、安定的に政権を移譲できる方策を用意してくれれば、その日程と法手続きに沿って大統領職から退く」との条件付きで、国会側にボールを投げた形となった。

 国会での弾劾手続きも不透明だ。弾劾訴追案は、国会議員300人のうち3分の2以上の200人以上の賛成で可決されるが、野党だけでは弾劾を可決できず、与党から28人以上が賛成しなければならない。

 当初は非朴系議員ら40人が弾劾に賛成の意向とされたが、朴大統領は切り崩しを図った形だ。

 弾劾請求は、国会で可決された後、韓国憲法裁判所が最終判断するが、裁判官9人のうち6人以上の同意がないと弾劾が成立しない。3人は朴大統領時代に任命されているので弾劾請求が棄却される可能性もある。

 ちなみに、これまで国会から唯一、弾劾訴追された盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は、憲法裁判所で弾劾を免れた。

 朴大統領は朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領の娘である。大統領の父を暗殺しようとした流れ弾に母親が当たって亡くなった後、事実上のファーストレディーを務めていた。その後、父も暗殺されるというすさまじい過去を持っている。

 それにも関わらず政治家になったのだから、並外れた精神力の持ち主だろう。父のもとで大統領権限の行使について熟知したはずで、そう簡単に辞任するとは思えない。

 とはいえ、朴大統領は追い詰められており、事実上、大統領の職務を行えない状態だ。特に、北朝鮮にとっては、韓国国内の混乱は願ってもいない展開である。固唾をのんで韓国内の混乱を見ていることだろう。

 ただし、ここで北朝鮮が下手に動くと、朴大統領が「対北」の姿勢を打ち出すことで有利に働くこともあり得る。戒厳令を実施し、一気に国民感情が対北に向かうからだ。というわけで、北朝鮮としても、あえて動かないという、一種の「恐怖の均衡」状態になっている。

 朴大統領が、国会に自身の進退を委ねたので、与野党の駆け引きの中で、朴大統領を否定するために各国との各種合意が反故にされる可能性もある。

 特に、日本との慰安婦問題の解決が白紙に戻りかねない。そうなっても、日本から出した10億円は返ってこないだろう。韓国の野党には、慰安婦問題の日韓合意を無効と主張する者もいるからだ。

 安全保障の観点からは、韓国の前政権の事情でドタキャンされ、やっと先日署名にこぎ着けた日韓秘密軍事情報保護協定(GSOMIA)、米韓間で合意している在韓米軍への高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)配備がどうなるかも気にかかる。

 今のところ、野党は朴大統領の弾劾という方向で一致しているようだが、弾劾手続きの後は、「反日」に方向転換する恐れもないとはいえない。
 
 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20161206/dms1612060830002-n1.htm
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