1:2016/12/03(土) 22:43:05.29 ID:
 新潟、青森両県の養鶏場や農場で飼育されている鳥(家(か)禽(きん))から鳥インフルエンザウイルスが見つかるなど、ウイルスの流行が懸念される中、全国で確認された今冬の国内感染例が過去最悪のペースで推移していることが3日、環境省などのまとめで分かった。

 海外から飛来する渡り鳥などが感染ルートとみられ、日本だけでの感染防止対策には限界があるのが実情だ。専門家からは国際的な取り組みの強化を求める声も上がっている。

■56万羽超殺処分

 環境省や農林水産省によると、国内で今冬に高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染が確認された野鳥などは、鹿児島県でナベヅルなど20件、鳥取、秋田両県でコハクチョウ、コクチョウなど各5件をはじめ、3日現在で37件に上った。

 1シーズンでの最多は平成22~23年の58件だが、12月初めの段階での件数は今季が最多で、環境省は「過去最大規模の流行になる恐れもある」として警戒を強めている。

 11月28日に家禽への感染が今冬初めて確認された新潟、青森両県では3日も、鶏(計約54万羽)とアヒル(計約2万3千羽)の殺処分や埋却作業が進められ、周辺の幹線道路では通行する畜産関係車両の消毒を24時間態勢で行うなど、感染拡大の防止に躍起だ。

■事実上の野放し

 国内感染の防止が困難な理由は感染ルートにある。

 農水省によると、越冬のため、ロシアから中国などを経由して飛来する渡り鳥がウイルスを運んでいるとみられる。多くは国内の野鳥を媒介して家禽に感染しており、今冬も東北などで鳥インフルに感染した野鳥が確認された。

 だが、毎年のように感染が確認されている中国などでは、感染防止に有効な殺処分をせず、ワクチン接種で対応しており、同省の担当者は「ウイルスを排除しきれず、中国の国内外に感染が広がっている」と話す。

 京都産業大鳥インフルエンザ研究センターの大槻公一センター長によると、中国などでは家禽数が多い上、管理された施設ではなく個人で飼育しているケースが多く、「事実上、野放し状態」という。世界で確認されている高病原性H5型の亜種は、ほぼ中国が発生源とみられている。

■ウイルスは同型

 今秋以降、日本への渡り鳥の飛来ルートにある韓国でも鳥インフルが拡大しており、新潟、青森両県で確認されたウイルスは韓国と同じH5N6型だった。同型の感染拡大は中国内でも10月に確認されている。

 日韓両国では鳥インフルが確認された場合、互いに通報するルールがある。今回も韓国からの通報に基づき、農水省が11月中旬に注意喚起していたが、防ぐことができなかった。

 大槻センター長は「現在、かつてないほどの感染が世界的に流行している。一国だけでの対応には限界がある」とし、足並みをそろえた対応を求めた。

http://www.sankei.com/life/news/161203/lif1612030040-n1.html
http://www.sankei.com/life/news/161203/lif1612030040-n2.html
 
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高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された養鶏場で、鶏の処分作業にあたる自衛隊員ら=1日、新潟県上越市(同県提供)
 
426cd72b.jpgH5型鳥インフルエンザウイルスが検出された農場で、防護服を着用して殺処分を行う職員ら=11月29日、青森市(ロイター)
  
1220c614.jpg死んだ鶏が見つかった養鶏場周辺に集まる自衛隊の隊員ら=11月29日、新潟県関川町(ロイター)
 
246baec7.jpgH5N6型鳥インフルエンザウイルスが検出された養鶏場周辺で鶏の死骸を埋める衛生関係者=11月17日、海南(ロイター)
 
4f380b43.jpg青森市で開かれた鳥インフルエンザの対策本部会議=2日午後
 
33a158bc.jpg新潟県の説明会で担当者の話を聞く地元の住民ら=1日夜、上越市柿崎区のコミュニティプラザ