韓国 
(イメージです。)


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:2016/10/31(月) 17:39:00.65 ID:
DailyNK Japan
http://dailynk.jp/archives/76707
 
大統領は「操り人形」だったのか――韓国社会を揺るがす大スキャンダルの深層を、現地で活動する在日韓国人3世のジャーナリスト・徐台教(ソ・テギョ)氏がレポートする。

◆見えない着地点、ほくそ笑む金正恩氏

「(朴槿恵)姉さん、今めちゃめちゃヤバいだろ?入金しろよ」

数日前から韓国のインターネット上で人気を呼んでいる、ある写真をネタにしたジョークの一部だ。受話器を耳にした北朝鮮の金正恩氏が朴槿恵(パク・クネ)韓国大統領に向け、こう語りかける。

最新の世論調査で支持率17.5%にまで落ちこんだ朴大統領が、「北風=北朝鮮の挑発」という「伝家の宝刀」を取り出しかねないことをパロディ化したものである。

金正恩氏がミサイル発射や核実験を行えば、強硬姿勢を維持してきた朴大統領の支持率は上がる――。

◆60歳の「妹分」

このジョークを笑えない状況が韓国で起きている。

「崔順実(チェ・スンシル)ゲート」と呼ばれる前代未聞の大スキャンダルだ。ひと言で表すと「朴大統領は操り人形に過ぎなかった」という疑惑である。

一週間前の24日から、韓国社会を大いに揺るがしているいる事件のあらましにまずは触れてみよう。

疑惑の中心にいるのは、朴大統領の40年来の知人かつ妹分である崔順実氏。60歳と大統領よりも4歳若い崔氏が、大統領との個人的な関係をカサに、実の娘をはじめとする親類縁者に利権を分配。

そればかりか国政、外交、人事、そして南北関係におよぶまで多大な影響力をおよぼしていたのだった。

より正確には、崔氏をひとつの頂点とする「執政グループ」が複数存在し、国政を背後から操っていた、という疑惑である。

何やら陰謀論めいている、一筋縄ではいかない問題を解きほぐす一つのきっかけとなったのが、「韓流」とスポーツの振興をうたって設立された「財団法人ミル」、「Kスポーツ財団」という二つの財団だ。

2015年10月と16年1月にそれぞれ発足した両財団の要職は、崔氏の息のかかった人脈に独占されているうえに、 約800億ウォン(73億円)という巨額の設立資金が崔氏が運営するドイツの法人に流れていることが明らかになった。

さらにこの設立資金が、日本の経団連にあたる「全国経済人連合(全経連)」に寄付を強制したものであるとが分かり、その過程で青瓦台(大統領府)が介入したというものだった。

9月から行われた国政監査や、メディア報道により両財団と崔氏の存在はクローズアップされ、汚職スキャンダルの様相を呈していった。

つづく