1:2016/10/29(土) 21:18:45.47 ID:
 【ソウル時事】
 
 韓国の朴槿恵大統領は、親友で「陰の実力者」とも呼ばれる崔順実氏の国政介入疑惑で、検察が大統領府への捜査を開始したことを受け、政権運営がさらに困難な状況に陥った。大統領は局面打開に向け、近く大統領府の各分野の首席秘書官を全面刷新する予定で、続いて内閣改造を検討するとみられている。中立的な人物を首相に任命し、一部国政運営を委ねる可能性も指摘されているが、人事の刷新だけで求心力を回復させるのは困難な情勢だ。

 「14%大統領」「職務の遂行、事実上不可能」。29日付の韓国各紙は、28日公表された韓国ギャラップ社の世論調査(26、27両日実施)で朴大統領の支持率が就任後最低の14%を記録したことを大きく報じた。大統領は25日、事態の早期沈静化を図るため、崔氏から一時アドバイスを受けていたことを認めて謝罪したが、かえって国民の怒りは増幅。下野を求める集会も相次いでいる。

 朴大統領は28日、首席秘書官10人に辞表の提出を指示し、近く参謀陣を全面的に入れ替える。聯合ニュースによれば、大統領府当局者は「朴大統領は国民の不安解消、揺るぎない国政運営のため、多角的な方策を検討している」と述べた。

 朴大統領は2012年の大統領選当時、大統領の権限を縮小し、首相の裁量を強化する「責任首相制」の導入を唱えていた。しかし、就任後はうやむやになり、むしろ他人の声に耳を傾けない姿勢が「独善的」と批判された。

 今後、黄教安首相に代えて新たに首相を任命し、事実上の「責任首相制」に移行する可能性も指摘されている。ただ、そうなれば大統領は2018年2月までの残り任期、完全に死に体になる。大統領はこれまで人事の失敗を繰り返しており、攻勢を強める野党が同意する人選ができるかも不透明。危機打開は容易でないとみられる。

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016102900163&g=int


韓国検察、大統領府を捜査=朴政権に最大危機-「陰の実力者」疑惑

 【ソウル時事】
 
 朴槿恵韓国大統領の親友で「陰の実力者」と呼ばれる崔順実氏(60)による機密文書入手、国政介入などの疑惑を調べている検察の特別捜査本部は29日、捜査官を大統領府に派遣し、関連資料の提出を受けた。韓国社会を揺るがす疑惑で、大統領府への捜査が開始された。退陣を求める集会も拡大、朴政権は最大の危機にひんしている。

 民間人女性の崔氏をめぐっては、大統領の演説草稿などを入手し、大統領にアドバイスしていた疑いがあり、大統領記録物管理法違反に当たるかどうかが焦点となっている。また、大統領府や財界の後押しで設立した財団の資金を私的に流用していた疑惑も浮上している。

 検察当局者は「捜索令状を大統領府側に提示し、令状に記された資料を大統領府側が持ってくる方式を取った。執務室に直接入ったわけではない」と説明。大統領府当局者も「刑事訴訟法の主要国家機関の捜索に関する規定に沿って、任意提出の形で行われた」と述べた。国家機密保持を理由に執務室などの捜索を拒否したもようで、政権への反発が一層強まる可能性もある。

 検察によると、捜査対象は安鍾範・政策調整首席秘書官(前経済首席秘書官)とチョン・ホソン付属室秘書官。安氏は、崔氏の主導で設立された文化・スポーツ事業振興を目的とした「ミル財団」「Kスポーツ財団」の設立に関わったとみられている。チョン氏は大量の内部文書を崔氏らに提供した疑いがある。

 検察はこのほか、文化体育観光省の金鍾第2次官ら7人の執務室や自宅を捜索した。金氏は崔氏に近く、人事などを相談していたと報じられている。

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016102900248&g=int
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謝罪する韓国の朴槿恵大統領を映すテレビの前を通り過ぎる人々=25日、ソウル(AFP=時事)