1:2016/09/30(金) 00:37:28.34 ID:
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韓国ソウルの焼肉レストラン〔AFPBB News〕

 韓国で接待などを厳格に規制する新法が2016年9月28日、ついに施行された。

 濃厚な人間関係と不透明な接待慣行を背景にあちこちで見られた「不正請託」の芽が摘みとれるのか。一時的な「接待自粛」で終わるのか。産業界、公務員社会、メディア、学界などでは大きな変化がすでに起きている。

 「やっぱり、法律の影響なのかな?」

 9月29日昼。知人と昼食の約束がありソウル中心部のホテルに行った。ビジネスホテルのレストランは、いつもは昼食時には満席だが、この日はがらがらだった。

がらがらのレストラン

 このレストランは、ランチバイキングに生ビールを注文すると、3万ウォン(1円=10ウォン)を少しだけ超える。

 この日は、知人の送別会で「ちょっと良いランチ」になったようだが、この価格が問題だったのか。

 韓国では、前日の9月28日に「不正請託および金品などの授受禁止法」というそのものずばりの内容の新法が施行になった。一般的には、この法律を最初の発議した女性法律家の名前から「金英蘭(キム・ヨンラン)法」と呼ぶ。

 この法律はいくつかの点で「破格」の内容だ。対象者の範囲がやたらと広いのだ。

 国家公務員や地方公務員のほかに、私立学校の教職員、学校法人の役職員、マスコミ関係者などが含まれるのだ。

 汚職防止のための法律だが、私立大学の教授や新聞記者、学校法人の理事なども入る。さらに純粋な民間人であっても、政府の審議会などの非常勤の委員、こうした対象者の配偶者まで対象になる。

 これは大学教授や記者が、いろいろなロビー活動をすることがあり、これを防ぐためだ。

金英蘭法の対象者は400万人?


 金英蘭法の適用機関数は、4万を超える。最も多いのが2万以上ある「学校」だ。韓国メディアによると、対象者数は400万人にも達するという。韓国の人口がざっと5000万人だからすさまじい比率だ。

 対象者に食事をご馳走するとどういうことになるのか。

 「職務関連性」がまったくない学校の後輩にあたる公務員に対して飲食を接待したとする。職務関連性がなければ、これまでは「私的な付き合い」ですんでいたが、9月28日以降はそうはならない。

 1回100万ウォン(1円=10ウォン)、または1年間に総額が300万ウォンを超えると、接待した側もこれを受けた公務員も「3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金」となる。

 職務関連性があればどうなるのか?

食事は3万ウォンまで

 円滑な職務遂行や社交、儀礼などのために「飲食3万ウォン」「贈答品5万ウォン」「慶弔費10万ウォン」までだけが認められる。

 この「職務関連性」は曲者だ。

 例えば公務員の場合。ある企業の許認可に直接かかわる公務員は、誰がどう見ても「職務関連性あり」だ。それだけではない。この公務員が人事異動で他の部署で勤務するようになっても、「前の担当者」ということで「職務関連性あり」になる。

 記者はもっと大変だ。

 そもそも記者は、誰とでも会って取材をして記事を書く可能性がある。だから、「職務関連性」がある範囲が限りなく広くなってしまう。

 企業の広報担当者だけが「職務関連性がある」のではなく、極端に言えば、誰でも「職務関連性がある」となる可能性があるのだ。

 だから、公務員に対しても、記者に対しても、「職務関連性あり」とみなすのが安全だ。となると、食事をおごるのは3万ウォンまでにするのが無難だ。

 筆者が9月29日に行ったビジネスホテルのランチバイキングは、「アウト」になるのだ。3万ウォンと言えば邦貨換算でざっと3000円だ。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48015

>>2以降に続く)
 
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