韓国 
(イメージです。)


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:2016/09/20(火) 22:10:28.42 ID:
絶対強者がいない混戦のレースが始まった。それでも2種類は予測できる。だれかが「大統領になるには成功するだろう」が、「成功した大統領にはなれないだろう」ということだ。1987年以来6人の大統領全員が並々ならぬ経験を持ったが、彼らはメシアでもスーパーマンでもなかった。大統領は指導者にはなれないという失望を超え、いまや大韓民国の最も大きなリスクになった。

そうした現実を見続けながらも大統領選挙走者が「私は大韓民国を変えられる」と声を高めると、すぐに支持者は「今回は違う」とまた信じるようだ。国民が共感する時代精神を語り、良い公約を出したとしても、(だれが大統領になっても)約束を守らなかったり、(議席構造のために)守ることができないだろう。

金大中(キム・デジュン)政権と盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で二極化がさらに深刻になり、李明博(イ・ミョンバク)政権と朴槿恵(パク・クネ)政権で安保と経済がさらに悪化したというならもう考えを変えなければならない。いま大韓民国は国の存亡を分ける内外の脅威の前にさらされている。超人はいない。1人ではだれも国を救うことはできない。「集まれば生き、散らばれば死ぬ」という覚悟がいま必要だ。

強い国は「良い政府」が作る(『良い国はどのように作られるのか』)。成功した国を作る決定的要因は「良い制度」にある(『国はなぜ失敗するのか』)。結局良い制度が良い政府を作り、良い政府が良い国を作るものだ。制度ではなく良い人の善良な意図に頼る変化は裏切られるか長く続かないかの2つにひとつだ。「割り込みをやめよう」と100回啓蒙するより、番号札を置いておくのが100倍良い。それが良い制度だ。

制度は非可逆的変化をもたらす。1987年に韓国はクーデターと革命を同時に廃棄し直接選挙制改憲を通じ平和的政権交替が可能な民主主義1.0時代を開いた。30年間「87年体制」は立派にその役割をした。もうクーデターと革命の時代に戻ることはできない。もう30年が過ぎたので再び大きな合意を通じ新たな民主主義段階(民主主義2.0)に上がる時だ。

「民主主義は時間が必要だ」ということと「民主主義は完成されるものではない」という話ともに同意する。民主主義はわれわれが絶えず作っていくものだ。来年はいまよりも「より良い民主主義」を持つことができる絶好の機会だ。そうするにはわれわれが行こうと思う経済モデル、福祉モデルとよく合った政治モデルを選択しなければならない。われわれが貧富格差を減らし福祉を拡大するための「重負担・重福祉」と、労働改革のための「社会的大妥協」に合意するならば、それに合わせて政治制度も変えなければならない。

両党制、多数制民主主義、勝者独占主義に象徴される英米式の民主主義は韓国が進む道と合わない。民主主義を発明し輸出した英国と米国の「原本オーラ」はもう終末的兆候を見せている。新自由主義と世界化の震源地だった米国と英国で反世界化の強風が吹いているのはアイロニーだ。英国は欧州連合(EU)から出て行くことを決めた。米国も孤立主義に向かった危険な逆走をしている。ヒラリー・クリントン氏が実際に「ふらついた」ためにドナルド・トランプ大統領の出現は現実になり得る。英国のEU離脱と米国のトランプ現象は英米モデルの破産的兆候だ。挑発的に予想するならば50年後にも米国の大統領制と英国の立憲君主制が現在の形態で維持されるだろうということに私は懐疑的だ。

韓国はすでにかなり前から議席数に基づく常任委員長配分、1人2票政党名簿比例代表制、在籍議員5分の3以上が同意しなければならない国会先進化法を通じ、多党制、合議制民主主義、社会的大妥協に象徴される欧州モデルを徐々に履行してきた。ドイツやスウェーデンのような後発民主主義国が「連立政府」と「社会的協約」の合議制民主主義を選択したのは、戦争や植民地、あるいは専制独裁の経験のためだった。恐れが協力の政治を作り出したのだ。韓国社会の格差解消と韓半島(朝鮮半島)平和のような時代的課題を解決するために進む道もまさにその道だ。

http://japanese.joins.com/article/833/220833.html

>>2以降に続く)