1:2016/08/24(水) 21:15:12.85 ID:
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共同記者発表を終え、韓国の尹炳世外相(右)と握手する岸田外相。左は中国の王毅外相=24日午後、東京都港区の飯倉公館(代表撮影)

 【北京=西見由章】
 
 中国の王毅外相は、日中韓外相会談で隣国との協調を演出した。強硬な外交姿勢が際立っていた中国が譲歩ともとれるポーズをみせたのは、9月初旬に浙江省杭州で主催する20カ国・地域(G20)首脳会議の成功が習近平政権にとって最優先課題であることに加え、行き詰まる外交戦略への焦りも背景にありそうだ。

 「3カ国は『歴史を正視し未来に向かう精神』に沿って困難を克服し、妨害を排除し、共通認識を積み重ねて協力に集中すべきだ」

 中国外務省によると、王氏は日中韓外相会談で、日韓は「ともにG20の重要なメンバー」だと強調し、首脳会議の成功を通じて世界経済に貢献できるよう協力していく姿勢を強調した。

 これまで中国は歴史問題を利用して韓国と共闘し、日本を孤立させる構図をつくり出してきた。しかし現状では、南シナ海における中国の主権を否定した仲裁裁判所の裁定受け入れを求める日本に加え、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)導入を決めた韓国との関係も一気に冷え込んだ。

 強硬な外交姿勢が目立っていた中国外務省や官製メディアだが、今回の外相会談開催にあたっては「中国側が誠意を示した」(国営新華社通信)と譲歩したことに言及。タカ派の環球時報も社説で「中日関係で最も重要なのは軍事衝突にいたらないことだ。今回の会談を通じて日韓との緊張が薄まり、象徴的な緊張緩和を演出できればそれでよい」と論じた。

 習近平政権の外交政策に影響力を持つ北京大学の王緝思教授は環球時報への寄稿で、安全保障や経済面で摩擦が表面化している米中関係が「『新常態』に入った」と表現し、衝突回避に向けた努力を主張した。
 
http://www.sankei.com/world/news/160824/wor1608240067-n1.html