1:2016/06/08(水) 04:41:54.82 ID:
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5月23日、羽田空港に到着したカナダのトルドー首相と夫人のソフィーさん(ロイター)

 カナダが対中政策の見直しに動いている。
保守党のハーパー首相が率いた前政権は米日との共同歩調に軸足を置いたが、先月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に初参加したジャスティン・トルドー首相(44)は、自由貿易協定(FTA)の締結をはじめとする対中関係の強化に関心を寄せているとされる。
9月に中国・杭州で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に向け、カナダ外交の動向が注目される。

 5月26、27日に三重県で開かれた伊勢志摩サミットは、中国が軍事拠点化を進める南シナ海情勢に「懸念」を表明する首脳宣言をまとめ、トルドー氏も宣言の内容に同意した。
法の支配や人権尊重を共通理念とする先進7カ国(G7)として、「紛争の解決には国際法を遵守すべきだ」との対中牽制で足並みをそろえた形だ。

 27日のサミット閉幕後には、同県志摩市内で記者会見を開き、「中国とは人権や安全保障などの懸案を直接話し合える前向きで建設的な関係」を築く考えを表明した。
その際にトルドー氏は、G20が開かれる9月に「中国への訪問を楽しみにしている」とも述べ、南シナ海情勢を含む「安全保障」問題を対中協議のテーブルに載せることもいとわない姿勢を打ち出してみせた。

 中道左派の自由党は党首のトルドー氏のもと、昨年11月に保守党から約10年ぶりに政権を奪取した。
甘いマスクのトルドー氏は、「イケメン首相」として女性の熱い視線を集め、日本はもとより各国で大人気。「空港に追っかけのファンが集まったほど」(カナダ政府関係者)という。

 サミットでトルドー氏は、テロ組織に拘束された人質の身代金の支払いをやめるべきだと強く主張し、首脳宣言にも盛り込まれた。
「遠慮のない会話を首脳たちとできた」とまずまずのG7デビューを果たしたトルドー氏だが、昨年11月の政権交代以降、自由党の新政権がどのような対中政策をとるのかは関心を集めてきた。
中国へ接近する「新たなアプローチ」を採るとの観測もたびたび浮上。特にFTA交渉に本腰を入れるとの見方が取り沙汰されている。

 カナダの有力紙グローブ・アンド・メール(電子版)は今年1月、トルドー氏が3月にも、ハイレベル通商使節団を率いて中国とインドを訪問する計画を検討し始めたと報じた。同紙はまた、カナダの経済界と政権幹部が、すでに中国の成長力を取り込む具体的な政策議論を行っていると伝えた。

 トルドー氏の命を受けて通商問題を扱うフリーランド国際貿易相の発言も波紋を呼んだ。フリーランド氏は3月、カナダと中国の経済交流団体の会合で講演した際、中国政府が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への関心をあらわにした。明言を避けながらも、「前政権がそのチャンスを逃し、創設メンバーとしてAIIBに加入できなかった」と語り、中国からの加盟要請を断った前政権とは異なる判断を、新政権が下す可能性をにおわせた。

http://www.sankei.com/premium/news/160608/prm1606080002-n1.html

>>2以降に続く)

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