1:2016/02/15(月) 18:55:55.98 ID:
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増加する韓国の臓器売買。貧困という深い闇が覆っている

 カネのためなら他人の臓器も売り買いする-。お隣・韓国で少年が関係した臓器売買がらみの事件が発生、社会を騒然とさせている。事件は未遂に終わり、最悪の事態はまぬがれたものの、同国が抱える闇の一部がクローズアップされた格好だ。背景には長引く不況による貧困層の拡大が関係しているとの声もある。現地事情に詳しいノンフィクションライター、高月靖氏のリポート。

 「周囲に腎臓売る奴いないか?」

 「2500(万ウォン、約246万円)やるから好きに山分けしろ」

 韓国で昨年11月、こんなSNSアプリの書き込みがマスコミに公開された。やり取りの主は臓器密売組織仲介役の男(28)と手配役の少年(18)だ。現地の報道によると、仲介役らは昨年8月、17~18歳の少年3人から腎臓を奪おうと計画。その被害少年の1人が12月にテレビで事件の経緯を語り、社会を震撼させている。

 事件の舞台は釜山市。昨年9月、17歳の非行少年が別件で海雲台警察署に捕まったのが発端だ。

 警察は少年が13人分の身分証を持っていたのを見つけ、そこから臓器密売組織の存在が浮上。関係者の携帯電話を押収してSNSアプリなどの通信内容を復元し、11月に首謀者の男(43)ら組織関係者12人を逮捕した。

 腎臓を狙われた3人の少年は孤児仲間だ。2人は里親の元から家出した捨て子、1人は最近両親とも自殺で失ったという。手配役の少年は昨年8月に仲介役から「消えても失踪届の出ない奴を連れてこい」と指示され、中学の同級生だった被害少年の1人に接触。「親戚の空き家」と称して3人を釜山市内の家屋に住まわせ、「ソウルに儲かるバイトがある」と持ちかけた。移植の準備が整うまで3人の身柄を押さえる計画だったとみられるが、警察の摘発で未遂に終わっている。

 「臓器を売ってでもカネがほしい困窮者を、ブローカーが臓器待ち患者に紹介する犯行は、2007年や12年にも摘発例がある。だが意に反して臓器を奪おうとする犯行が明るみに出るのは恐らく初めてだ」(現地メディア関係者)

 逮捕された首謀者も、05年に自分の腎臓を3000万ウォン(約295万円)で売った経験の持ち主。当時のブローカーを通じて自らも臓器密売を企て、昨年5月から仲間と違法ビラなどで腎臓と肝臓の売り主を募った。

 組織が宣伝した臓器の額は肝臓2億ウォン(約1962万円)、腎臓1億5000万ウォン(約1471万円)だが、提供者にはそのごく一部しか渡らない手はずだったという。多くの経済困窮者が集まり、うち20~50代の22人が書類送検された。

 「韓国でも生体ドナーからの移植は原則として親族間しか許されていない。密売は身分証偽造や養子縁組などで当局の目を欺く必要があり、提供者も共犯だ。また中国で違法に手術を受けさせる手口もあり、警察はその線でも調べている」(同)

 ここ数年、臓器密売に関する事件は増加傾向にある。

 韓国与党議員が14年に、「臓器密売の広告掲示物」が10年からの4年間で約8倍に増えたとする資料を公表。昨年9月にも野党議員が、臓器密売の違法ビラ類の摘発件数が12年の151件から14年には955件に急増したと報告した。

 それと並行して「臓器待ち患者を食い物にする詐欺や恐喝も、横行している」(現地捜査関係者)という。

 「カネのためなら何でもしようとする背景に、韓国の抜き差しならない貧困の影が垣間見える」とは先のメディア関係者。ドラマや映画を地でいく犯行にはただただ驚かされる。

 ■高月靖(たかつき・やすし) ノンフィクションライター。1965年生まれ。兵庫県出身。多摩美術大学グラフィック・デザイン科卒。韓国のメディア事情などを中心に精力的な取材活動を行っている。『キム・イル 大木金太郎伝説』『独島中毒』『徹底比較 日本vs韓国』『南極1号伝説』など著書多数。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160215/frn1602151140001-n1.htm
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