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:2014/03/26(水)12:40:52 ID:
外国人学校補助

当初の理念を忘れるな

県議会が本会議を開き、外国人学校の児童・生徒を対象にした学費補助制度導入を全会一致で可決した。

外国人学校10校に直接交付してきた経常費補助が廃止され、世帯向けの学費補助に切り替わる。昨年2月の北朝鮮の核実験を理由に2013年度予算から経常費補助を打ち切っている朝鮮学校の児童・生徒も支援の対象になる。

補助金打ち切りが長期化すれば、朝鮮学校は授業料の引き上げを余儀なくされ、通学できなくなる児童・生徒も出かねなかった。県の政策判断が招く事態を放置せず、県議会と県当局、朝鮮学校それぞれの立場で知恵を絞り、努力がみられた点をまずは評価したい。

だが議案の可決と引き換えに、朝鮮学校に対して拉致問題の独自教科書の作成などがあたかも条件のように課された点は問題を残した。

県議会には朝鮮学校に対する厳しい見方もある。制度創設という実を取るため、やむを得なかった事情は分かる。しかし、「国際政治・情勢に左右されずに外国人学校の子どもたちが教育を受ける機会を安定的に確保する」という、新制度の理念は薄らいでしまった。

さらに黒岩祐治知事の発言も危うさをはらむ。会見で「条件と言っているわけではない」とする一方、「中身を見て判断する。日本人が見て拉致に真っ正面から向き合っていると思うかも問われる」と教科書の記述内容にまで踏み込んだ。

「私学の自主性の尊重」がうたわれている教育基本法や私立学校法を持ち出すまでもなく、補助金を口実に私立の各種学校である朝鮮学校の教育内容に介入するような言動は厳に慎まなければならない。

神奈川朝鮮学園が拉致問題をすでに授業で扱っている事実もくむべきだ。同学園側から「教科書改訂までの暫定措置で拉致問題を明確にした独自教科書を作成する」と伝えてきている以上、斜に構えず信頼して待つという姿勢で十分ではないか。

本紙は、朝鮮学校の経常費補助を打ち切った黒岩知事の判断に関し、学校に政治を持ち込んだことを問題視してきた。兵庫県のように経常費補助を毅然と続ける自治体もある。神奈川県も多文化共生を重んじてきた。国際政治と教育を絡める過ちを繰り返さないため、知事自らが「子どもたちに罪はない」として新制度に込めた理念を忘れないでほしい。

http://news.kanaloco.jp/editorial/article/1403260001/