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(イメージです。)


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:2015/08/18(火) 17:52:10.51 ID:
丹東から防川に至る1400キロメートルは韓半島と中国を分ける。うねうねと流れる鴨緑江と豆満江、また荘厳な白頭山に韓半島の境界を見せてくれた。南北が統一すればこの道の上は中国とロシアにつながり、下は東海(日本名:日本海)に向かい合う日本とその後に北太平洋を超えて米国につながる。7500万人の韓民族がともに暮らしている韓半島が大陸と海洋が向き合うその中心にいることを目で見ながら改めて心で感じた。

しかし鴨緑江の真ん中で断たれさびしく立っている橋は韓半島が中間で切られ外に伸びて行けない現実のようで残念だった。3年間の戦争の傷痕と70年間の分断の厳然な現実に向き合った。

鴨緑江から船に乗ると北朝鮮の家と工場と人々がすぐ目の前を過ぎていった。手でつかめそうな近いところで労働者が汗を流し働いていた。しかし夜には鴨緑江の向かい側は丹東の明るさとはあまりにも対照的な漆黒の闇に変わり北朝鮮の厳しい経済現実を教えてくれた。核開発と世襲独裁体制で地球上で最も閉鎖された社会主義国に飢えた2500万人が生きている。不幸にも彼らの運命は生まれつき決まっていた。同じ民族だが親を間違え北で生まれれば所得と消費水準が韓国の20分の1にしかならない。北朝鮮住民の年間平均所得は韓国の労働者1カ月分の最低賃金にすぎない。

5泊6日の平和オデッセイは長い間の研究と経験を備えた専門家たちに混じり韓半島平和統一に対し改めて考えることができる良い機会だった。公式討論会、食事、移動する席で平和統一に向けた多様な意見が出されたが、南北間で民間次元の非政治的交流と経済協力をどのような形でも活性化しなければならないという話が多かった。長い間の分断から生じた政治、社会、文化の違いは政治的宣言だけでは解決されないだろう。行き詰まった対話の出口を開き徐々に平和統一の道に進むためには人道的支援を拡大し、人的交流を活性化し、南北の和合を徐々に成し遂げていくべきだ。スポーツ、音楽、文化、保健、学術交流など簡単な部門から人々の往来を始めれば互いに理解の幅も広くなり民族の同質性が回復できるはずだ。

北朝鮮との経済協力は開城(ケソン)工業団地の例のように北朝鮮の低賃金労働力を韓国企業がどのように活用するのかが核心だ。開城工業団地の賃金を基準としても北朝鮮の労働者に対する報酬は中国の半分程度にすぎない。今後北朝鮮の人的資源を活用し経済協力を拡大することができる。もちろん脱北者の場合に見るように北朝鮮の住民たちが市場経済体制に対する理解と経験が不足し異質な環境に適応するには時間がかかる。政府レベルで脱北者を対象にした体系的で効率的な教育と訓練プログラムを作り、産業配置と人材活用に対する長期計画もまとめなければならないだろう。

南北経済協力は低成長の泥沼に落ち込んでいる韓国経済にとっても突破口になれる。北朝鮮は立ち後れた経済構造と生産性で10年間の経済成長率は年平均1%に満たない。しかし多くの研究は北朝鮮が開放改革の道に果敢に出てきて周辺国と経済協力を拡大すれば中国、ベトナムなど体制転換した国のように高い成長ができる潜在力があることを見せてくれる。長期的に北朝鮮地域の購買力が大きくなりインフラ需要が増えれば韓国企業にも活路になるだろう。若者たちの雇用と創業機会も増やすことができる。

一歩進んで人的交流と市場経済の拡散は中産層増加、資本家階級登場、教育水準向上を通じ結局北朝鮮内部の政治、社会的変化をもたらすことができる。民間次元の交流と経済協力を拡大しなければならない十分な根拠がある。

韓半島の平和と統一がどのように来るのかだれも自信を持って話すことはできない。統一を成し遂げたドイツ、ベトナム、イエメンの場合、多様な方式で統一した。同じ歴史的背景と言語、文化を共有した国同士の統一だったが、統合する過程は容易ではなかった。その過程ですべての国が相当な経済・社会的費用を支払った。われわれも例外ではないだろう。あらかじめ準備し努力し北朝鮮の変化を引き出してこそ統一費用も減るだろう。北朝鮮を改革、開放、平和統一の道に引き出すのに今後第2、第3の平和オデッセイが寄与できることを期待してみる。

イ・ジョンファ高麗大学経済学科教授・アジア問題研究所長

ソース:中央日報日本語版<【コラム】南北経済協力、沼に落ちた韓国経済の突破口だ>
http://japanese.joins.com/article/555/204555.html?s