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:2015/08/11(火) 13:26:33.75 ID:
 「過去数年間進んだ中国経済の構造調整を対岸の火事のように考え、実力を高められなかった我々に対する因果応報だ」

 西江大国際大学院のホ・ユン院長はこのほど、韓国の対中輸出に「危険信号」がともっている現状をそう説明した。昨年0.4%減少した韓国の対中輸出は今年の年初から7月20日までに前年同期比で2.4%落ち込み、2年連続の減少が続いている。減少幅も拡大している。

 輸出減少品目には、自動車、携帯電話、石油製品など韓国の主力産業分野が全て含まれている。中国の低価格自動車による攻勢で現代・起亜自動車の中国国内での販売が減少し、自動車部品輸出も減少に転じた。中国メーカーが躍進している携帯電話分野も2桁台のマイナス成長(10.5%減)を記録した。ガソリン、軽油など石油製品は輸出量が約30%減少した。

 ホ・ユン院長は「中国は構造調整で産業構造が高度化し、昨年以降は国内総生産(GDP)に占めるサービス産業の割合が50%を超え、輸入代替産業の育成にも積極的に取り組んでいる。韓国はそれに対応する構造調整どころか、これといった対策も取れずにいる」と批判した。

■7-9月は苦境か

 さらに深刻なのは、韓国の対中輸出の減少が当面続くとみられていることだ。韓国貿易協会は10日、「中国製造業の低迷、株式市場の不安による消費心理悪化、中国企業の競争力向上などで第3四半期(7-9月)も対中輸出の鈍化は続く」と予想した。

 産業研究院(KIET)が同日、中国に進出する韓国企業226社を対象に調査した第3四半期の企業景況感指数(BSI)も業績、販売、経営環境という全分野で100を下回った。BSIが100未満となるのは、今後の経済見通しを否定的にとらえる企業が多いことを示している。

 こうした状況で対中輸出に影響を与える中国発の悪材料も相次いでいる。まず中国の輸出と輸入は先月にそれぞれ前年同月比で8.3%、8.1%減少した。また、中国企業の純利益に密接に関係する生産者物価指数も7月に5.4%低下した。中国企業の収益が低下し、生産が減少すれば、中国企業に中間財を輸出する韓国企業も直撃を受ける。

招商証券のアナリスト、リウ・ヤーシン氏は「中国経済のトレンドは当面変わらないのではないか」と指摘した。

 最近中国の輸出と韓国の対中輸出のデカップリング(非同調化)減少が目立つことも注目される。過去20年間は中国の輸出が増えれば、韓国の対中輸出も増加してきたが、そうした流れが絶たれた。

韓国貿易協会のチェ・ヨンミン北京支部長は「中国政府が韓国の主要対中輸出品目である中間財部品の集中的に育成する一方、付加価値が劣る加工貿易の割合を政策的に減らしていることが要因だ」と分析した。

■内需市場進出と部品素材産業の競争力向上を

 専門家は対中輸出を回復させるには、対中輸出全体の60%以上を占める部品・素材産業の競争力を画期的に高めるべきだと指摘する。

韓国経済研究院のハン・ジェジン研究委員は「2011年に中国政府の第12次5カ年計画が発表されて以降、中国メーカーは国産中間財の使用を増やしている。部品・素材産業に対する研究開発(R&D)投資の強化で中国製品を圧倒する競争力優位製品を開発しなければならない」と述べた。

 中間財や加工貿易への依存から脱却し、中国の内需市場を本格的に攻略することもカギだ。

貿易協会国際貿易研究院のイ・ボンゴル研究委員は「製品開発とデザインの段階から中国内需市場に焦点を合わせた『メード・フォー・チャイナ戦略』で取り組むべきだ」と述べた上で、「これまでの沿海部だけでなく、成都、武漢など中国の内陸部を積極的に攻略すべきだ」と述べた。

 国際金融センターのイ・チフン中国チーム長は「中国が国家プロジェクトとして推進している一帯一路構想と中国主導のアジアインフラ銀行(AIIB)創設により、中国国内で大規模なインフラ投資が行われる見通しだ。官民合同で中国のインフラ建設事業に積極的に進出すべきだ」と呼びかけた。

李仁烈(イ・インヨル)記者

ソース:朝鮮日報日本語版<韓国の対中輸出、「メード・フォー・チャイナ」で回復図れ>
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/08/11/2015081100761.html