1:2015/07/25(土) 17:22:10.01 ID:
福島市の夏を彩る「福島わらじまつり」に、今年初めて韓国の青年150人が参加する。
橋渡しをしたのは、東京電力福島第1原発事故前から同市で韓国との交流事業を行ってきた鄭玄実さん(54)。風評に苦しむ福島の実際の姿を体験してもらうことで「交流が再び活性化すれば」と期待を込める。

31日と8月1日に行われるわらじまつりは巨大わらじをかつぎ市内を練り歩く祭りで、韓国全州市の10~20代150人は31日に参加。浴衣姿で地元住民の「わらじおどり」の輪に加わる。一行は29日から8月7日まで滞在、地元の学生ボランティアと県内観光地を巡ったり、韓国人アーティストを招いた音楽イベントを楽しんだりする。

この交流事業を手掛けたのが、地元で「キムチおばさん」と呼ばれる鄭さん。福島市で暮らし始めたのは15年前。地域住民にキムチ作りを教えたのをきっかけに、語学や料理教室を通じた韓国との文化交流を目的とするNPO法人「ふくかんねっと」を設立した。「似ているけど少し違う。異文化に触れ喜ぶ人の顔を見るのが私の癒やしだった」という。

しかし、原発事故を機に福島を訪れる韓国人は激減。外務省の国際交流支援事業を知り、韓国からの青年訪問団を募ったが、行き先が福島と知った保護者が「放射線が心配」と反対し一度は白紙に。風評の大きさを改めて実感した。

この危機を救ったのは、培ってきた交流の輪だった。原発事故後も福島を訪れていた全州市の知人たちが「私たちなら自信を持って福島の正しい現状を伝えられる」と奔走。募集枠25人に対し希望者は100人超に。鄭さん自身も「一人でも多くの若者に」と外務省に直訴、募集枠の大幅拡大を認めてもらった。

「ふくかんねっと」の事務所を兼ねた自宅居間には、ボランティアや語学教室の教え子らがひっきりなしに訪れ、交流事業の準備を進めている。「私の国籍は『福島人』。ここで仲間と笑い合えることが幸せなだけ。今回は15年間続けてきた文化交流の集大成にしたい」と話している。

ソース:時事通信 2015年07月25日 05時18分
http://news.ameba.jp/20150725-73/

NPO法人の事務所を兼ねた自宅で、仲間と日韓交流事業の準備を進める「キムチおばさん」こと鄭玄実さん(右)=24日午後、福島市
20db1b6c.jpg